メランコリア

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ドラマ『南極大陸』

2012-10-05 15:21:22 | ドラマ
TBS開局60周年記念ドラマ『南極大陸』
原案:『南極越冬隊タロジロの真実』北村泰一/著
出演:木村拓哉、綾瀬はるか、堺雅人、山本裕典、吉沢悠、さくら、岡田義徳、志賀廣太郎、
川村陽介、ドロンズ石本、寺島進、山本學、木村多江、芦田愛菜、井上瑞稀、仲間由紀恵、
渡瀬恒彦、緒形直人、香川照之、柴田恭兵 ほか

主題歌:♪荒野より/中島みゆき


▼1話「戦後日本復活への愛と命の感動物語~56年前に起きた犬と人間の奇跡が今、動き出す」
敗戦にうちひしがれた日本のもとに世界と肩を並べる南極観測のチャンスが訪れる。
だが、白崎優(柴田恭兵)と倉持岳志(木村拓哉)が参加したブリュッセルでの国際会議では、
「なぜ敗戦国の日本が参加するのか」と誹謗中傷の嵐。
そして、与えられた地区は「inaccessible(接岸不能)」の土地だった。
帰国しても「予算5億円などムリ。今は夢物語よりも原子力開発が先だ」と一蹴されてしまう(政府らしいな

けれども、全国の学校などに募金箱が設置され、国民が戦後初めて1つとなり、
国会でも認められ、倉持は戦艦大和の設計者・牧野茂「宋谷(SOYA)」の改造を依頼する。
民間人も含めて50名の隊員が選抜され、極寒でも耐えうる「カラフト犬」20頭も選ばれた。
10頭はカラフト犬研究の古舘教授の犬、あとの10頭は飼い犬が1頭500円で買い取られた。
その中には、初めて南極大陸に挑んだ「しらせ」にいたタロウとジロウの子孫もいた!

宋谷の事故が発生し、南極計画は頓挫しそうになったが、
本田宗一郎ら日本を代表する職人らが集結して、総力をあげて宋谷は無事完成した。


▼2話「到達! 南極大陸」



自立した日本を示すため出航した宋谷。
途中、大型台風や低気圧による大荒れのシーンはキョーレツ
でも、これで団結力が増し、1年間の越冬隊11名が決定する。
その中には、鮫島直人(寺島進)のように、家族を養うためにいい給料をもらいたいと思う貧しい民間人もいた。


▼3話「奇跡の犬たち」
宋谷は氷に阻まれて進行も後退も不能に陥いったため、
オングル島に向かう氷の裂け目からの上陸を試み、出航から82日目にしてとうとう接岸を果たす。

「もはや戦後ではないっ!」

冬が本格化する2月半ば(半月)で観測基地を完成させるため、
パドル(水溜り)とクラック(氷の裂け目)を避けて、犬ぞりで荷物を運ぼうとするが、
体の大きなクマがほかの犬たちを攻撃し、3頭が負傷、リーダーのリキも走らなくなってしまう。
雪上車で建設地に向かい、竹内工務店の初めてのプレハブ技術で建設開始。

ブリザードによって吹き飛ばされるのを心配した鮫島らが雪上車で向かい、途中でガス欠になる。
リキはクマに立ち向かい、犬ぞりは走り、無事鮫島らを救う。
11名と19頭を残して第1次観測隊は帰国。負傷した3頭も連れて。
その後も荷物は氷によって流される。

「南極は生きている」

ペンギンさん可愛いなあ!




▼4話「さらば愛しき友」
食糧は流された分、釣りをして補充することに。
「これまで遭難した者たちがいたのは、南極を征服しようとしたからだ」と星野教授(香川照之)
「南極に生かしてもらうこと」つまり自然との共存が大事ということだ。
教授は「南極憲法を作ろう。第2条は、誰も死なないこと」
しかし、犬のベックが腎臓病に罹って亡くなる。享年3歳。



それぞれ、この1年間で研究することを決めようと言い、
犬塚はオーロラの研究に熱心になるあまり居眠りをしてカブースを全焼させてしまう
責任を感じてヘコむ犬塚に、倉持は「南極放送」を提案。
オーロラの磁力で電波が悪い中、家族の声を録音して届ける。

「失敗を恐れるな。人は経験を積むために生まれてきた」アインシュタイン


▼5話「仲間の死…」
第2次観測隊の準備が着々と進められるが、宋谷の改修工事は難航していた。
ボツンヌーテン(南極を代表する山)に登りたいという亡き父の夢を叶えたい倉持は、
壊れた雪上車を諦め、犬ぞりで行く決心をし、
犬塚夏男(山本裕典)と氷室晴彦(堺雅人)に同行を願う。
倉持と氷室のボツンヌーテン世界初登頂は、日本を再び活気づかせたが、
帰り道でふたたび大型のブリザードに遭い、ソリの転倒に巻き込まれて氷室が脚を骨折。
クジラの巨大な骨の中で食糧も尽き、リキ、タロ、ジロを基地へ送って運命を託す。

倉持と氷室が登山隊にいた頃、落石によって友人を失ったことを思い出す。
氷室「あの時から時間が止まっているんだ」

テツ君はあんな吹雪の中を一体どこまで一人で行ってきたのかな?
堺雅人は、始終面白い表情をしていた。あの人の個性なのか?


▼6話「54年前の真相」
テツは老衰で亡くなり(6歳)、ピップとクマは行方不明、
しかし、シロコは8頭も南極ベビーを産む
第2次観測隊を乗せた宋谷は、またもや氷に閉ざされ、近くにいたアメリカのバートンアイランド号にヘルプを求めた。
ブリザードは続き、ほかの国の船も救援を待っていたため、6日間の猶予しかないと言われて、
第1次隊員が最小限の荷物でセスナに乗って船に戻るよう指示される。
倉持らの切願も叶わず、ブリザードがひどくなり、犬を置いて、いったん外洋で待機することに決定される。

みんなの首輪をキツク締め直したシーンは映画にもあって、何度観てもツライ・・・
カラフト犬はマイナス30℃でも快適に過ごせるというけれど、、、置いていくなんて酷すぎる。
副題も原案のタイトルも「真相」となっているってことは、
映画で語られたことだけでは、まだ真実ではなかったってことなのかな?


▼7話「カラ太犬との結末」
政府のもとには、全国から「犬殺し」との電報が大量に来て、
戦争で亡くなった倉持の妻・ゆかり(仲間由紀恵)の妹・高岡美雪(綾瀬はるか)らの家にも貼り紙があった。
ペットブームじゃなくても、国民の心には動物へのいたわりの心があったってことかな?
そうなってから「犬を助けろ」っていうのも本当に政府らしい

外洋に行く間に想像以上に燃料を費やしてしまい、宋谷が留まれるのはあと1日。
だが、夜明けになってもまだブリザードは続き、帰国しなければならなくなった。
一部の犬たちは必死になって首輪を外し、また長い長い厳冬期を過ごすことを余儀なくされる・・・

事態を話し合っていた夜は晴れてたのに、セスナは夜は飛べないのかな?
それとも、日本から途中まで燃料補給しに迎えに行くとか?
たくさんの頭脳があるのに、なにも模索しないなんて、会議に集まる意味がないじゃない?


▼8話「栄光なき勇者達」
大勢の国民の歓声に見送られた出航時に比べて、帰国後の反応は冷ややかだった。
犬を置き去りにした批判が高まり、第3次観測隊計画は保留となり、
白崎優(柴田恭兵)と星野英太郎(香川照之)は政府と何度も掛け合って奔走し、
倉持は犬たちを預けてくれた飼い主たちに謝罪するため北海道を1人で回る。

リキの飼い主・古館遥香(芦田愛菜)の「リキは強い。みんなと一緒だし」という言葉に
諦めずに迎えに行こうと思った矢先、第3次観測隊の結成が決定される。
しかし、その選抜には「第1次、第2次に参加した者を除く」というルールがあった。

ここはフィクション?!もし事実なら、
政府ってやつはわざとかって思うくらい足を引っ張ることしかしないんだな。
それでも、政治屋が国を変えてくれると国民が信じているかぎり、
これからも延々と変わらず存続しつづけるんだ。


一方、首輪を外して食べ物を探し回る犬たち。
クマ4歳、モク3歳、クロ4歳、シロ3歳、アカ6歳、ペス5歳で死去。
リキがほかのコの鎖を噛み切ってあげて、その恩返しにクラックに落ちそうになった時
助けられるってゆうのはさすがに演出だろうけど、
生き残ろうと頑張ったコと、頑張れなかったコの違いは何だったんだろう???


▼9話「終幕へ…奇跡が起きる!」
国民の風潮を考慮して、第3次観測隊員は1次、2次の乗組員は外された。
しかし、白崎の必死の説得と、氷室が大蔵省を辞めて父親の跡を継ぎ
政治家になったことで、倉持は再び南極に行けることとなる。
犬たちの元を離れてから、実に1年以上が経とうとしていた。

「もし、彼らに生き残りがいるとしたら、それは奇跡だ」

ゴロ3歳死去、ポチ4歳死去、アンコ3歳行方不明。
後半は犬たちの渾身の演技が見物。
舌が凍傷になってたり、ブリザードで海に落ちたり、
演出でもこんな悲しい場面の連続は耐えられないんだ/涙
どんどん弱っていくリキを、画面の向こうだと分かっていても抱きしめて温めてあげたい衝動にかられた。


▼10話(最終話)「終幕~時を超えて…52年前の真実と新たな奇跡が起こす結末!!」
1958年11月12日宋谷出航。また途中大荒れとなるが無事南極に到着。
白崎による配慮で、ヘリで先に昭和基地に渡った倉持は、
首輪につながれたまま息絶えた犬と、基地まで戻ってまだ温かいリキの亡骸を見つける。
彼らを葬る準備をしていたら、タロとジロが生きて戻ってきた。
1年経って警戒している彼らに、倉持は手袋を投げて警戒を解く。
亡き犬らは国旗にくるまれた箱で海に葬られた。「また絶対会おうな」

そして、人間たちはこれからも生き続けてゆく。



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