■絵本で読む音楽の歴史『ロックの世紀』(ヤマハミュージックメディア)
アンドレーア・ベルガミーニ/著
ロックの歴史だけでなく、当時の政治、文化を幅広くからめて紹介。
具体的なモデルをリアルなイラストで表している試みも分かりやすい。
音楽はそもそも人々の日常生活に密着しているものだものね。
こうして冷静にロックの歴史を振り返ると、常に大人の作った閉塞した世界に行き詰った若者たちの
反抗、叫び、孤独が反映しているということが分かる。
今もかなり閉塞感があるのに、ロックやパンクが生まれた時みたいな、
世の中をひっくり返すような創造はなかなか生まれてこない。
それは音楽だけじゃなく、産業などのあらゆることにも言える。
今の若い世代は、親世代が作った世界に甘んじておさまっている感じ。
そこから新しくてゾクゾク、ワクワクするものは、あまり見受けられない気がしてならない。
ちなみに著者のベルガミーニさんは哲学史家なんだって。
【本文抜粋メモ】
1950年のアメリカは、「自由で豊かな国」神話が信じられていた。
ビング・クロスビーや、ドリス・デイ、ペリーコモらの柔らかいメロディがレコード市場の9割を占めていた。
行き場を失った背反的な若者たちが、あたかも宗教のように仕事を大切にする傾向など親の価値観を批判しはじめる。
金銭的にも余裕があり、娯楽や現実逃避への欲求に埋没する。
ジェイムス・ディーンを真似て、革ジャン、ブルージーンズを履くファッション。
産業界は金を持った若者をターゲットに欲望を煽って宣伝広告が氾濫した。
『ライ麦畑でつかまえて』
義務に対しては怠慢、競争や成功には、愛情や利害関係を求めない弱者への寛大な心を対置させて抵抗した。
【リズム&ブルース】
1940年代、ダンス音楽だったジャズは洗練された鑑賞目的に変化し、
アフリカ系アメリカ人の間でアフロアメリカ音楽の動きが出る。
T・ボーン・ウォーカー、マディ・ウォーターズ、ハウリン・ウルフなど
白人の伝統的なカントリーミュージックと混ざり、ロックンロールが生まれる。
カントリー&ウエスタン、ビル・ヘイリー、チャック・ベリー、リトル・リチャード
アラン・フリードを代表とするローカルラジオ局のDJらが積極的にロックを流した(ロックンロールという表現を最初に用いた
若者はポータブルラジオやジュークボックスで禁じられた音楽を楽しんだ。
シュラック盤の78回転ビニール(合成樹脂)盤の45回転へ
メジャーズインディーズへ。通信販売が主な経営基盤。
例:チェス・レコード、サン・レコード(ロカビリー)
メジャーズはロックのカバーで対向(パット・ブーン)
エルヴィス:女性的なまなざし+男らしい長いもみあげでバイセクシュアルなアピール/驚
ジェリー・リー・ルイス:ゴスペルとカントリーの影響
リトル・リチャード:説教師のシャウティングの影響
バディ・ホリー
エルヴィスが兵役につき、ファンは失望したが、より幅広いファンを獲得し不動の人気に。
アメリカ当局は反逆的なヒーローに制裁をはじめる。
(チャックは未成年誘惑、フリードは賄賂疑惑、ルイスは14歳の従姉妹との結婚
ボブ・ディラン
1960年初頭、ロックが無害となり、妥協色が濃くないフォークに傾倒してゆく。
成功、金銭という価値観のアメリカ社会を批判した。
→エレキギターを通したフォーク・ロックに変化。
♪Shelter From The Storm/Bob Dylan
ビートルズ
リバプールの若者は、アメリカとの間を行き来する水夫からアメリカ音楽の情報を手に入れた
米から英はあっても、この逆はあり得ないというジンクスが破られた。
ゲリー&ザ・ペースメーカーズ、キンクス、サーチャーズ、ストーンズ
♪Please Please Me/The Beatles
デヴィッド・ベイリー(写真家)
スウィンギング(流行の先端をいく)・ロンドンを撮った
メアリー・クアント
ミニスカートなどのファッション改革をしたスタイリスト
第二次世界大戦後、アメリカのように経済成長しなかったイギリスだが
人口が爆発的に増加し、1960年、若い世代の失業という社会問題が起きる。
ローリング・ストーンズ
ミックのパフォーマンスには男っぽい態度+女装趣味が混在/驚
「モッズ族」(モダニストたち)はロッカーズとライバル関係にあった。
ザ・フー:モッズを代表するグループ。
ケネディ大統領就任。
マーティン・ルーサー・キング・ジュニア牧師がアフリカ系アメリカ人の公民権獲得を求め非暴力闘争。
モータウン:史上初のアフリカ系アメリカ人のレコード会社。
ソウル・ミュージック、ファンク:ゴスペル、リズム&ブルースの融合
アレサ・フランクリン、オーティス・レディング、ジェームズ・ブラウン
♪Call Me/Aretha Franklin
【サイケデリック・ムーヴメント】
ドラッグの使用で自分をより深く知ることを説いた。
カリフォルニアを中心にアシッド・ロック(インプロヴィゼーション)が生まれる。
巨大なレコード業界のシステムや拝金主義を拒絶。
ヒッピー:オルタナティブな暮らしを目指して社会から孤立するインテリ層がサンフランシスコに集まった。
コミューンでの生活、フリーセックス、環境保護、東洋哲学など。
グレイトフル・デッド、ビーチ・ボーイズ
「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」
400時間もスタジオにこもって生まれた、初のコンセプトアルバム。
45回転のシングル盤33回転のアルバムへ。
EMIのヴァリスピード、ダンパー、2つの技術的発明。
ルー・リード
ビートニクス作家の影響。ビート・ジェネレーション(ケルアック、バローズ)
ウォーホルが舞台美術を担当したマルチメディアのステージで演奏。
フランク・ザッパ
♪Coney Island Baby/Lou Reed
【ウッドストック 1969.8.15-17】
最初予定された地が変更され農場のあるホワイトレイクに移された。
ロックフェスの起源は諸説ある。
トリップ・フェスティヴァル(1966)、ヒューマン・ビーイン(1967)、モンタレー・フェスティヴァル(1967)
ジャニス・ジョップリン、ドアーズ、ジェファーソン・エアプレイン
ヴェトナムへの軍事介入は、アメリカの権益確保にあるのでは、と反戦運動が高まる。
北ヴェトナム兵の犠牲者は60万人、民間人の犠牲者は数知れず、米兵の死者は5万6千人。
ストーンズのライヴ最中にファンの1人が殺される事件が起こる。
州立ケント大学では、警察が学生に発砲する事件が起こる。
マーティン・ルーサー・キング牧師の暗殺。
過激な抗議をしたマルコムX。
ジミ・ヘンドリックス
希望の時代が終わりつつある焦燥感をサウンドで表現した。
レオ・フェンダー
電気だけで音を出すギター、テレキャスター、ストラトキャスターを考案。
エコー、トーン、ディストーション
クリーム
【ハード・ロック、ヘヴィ・メタル】1960-1970
音の調和の原則への挑戦、暴力的で破壊的な行為を特徴とした(レッド・ツェッペリン、ブラック・サバス
デヴィッド・ボウイ:ジギー・スターダストというエイリアンを創造。
クイーン:女性っぽい衣装で登場。
♪'39/Queen
ロックは大金を生む商業と化したシンガーソングライターがフォーク&カントリーに立ちかえり、
個人の不安や恋愛問題などを語りかけ、社会や政治への言及を放棄した。
1970年の終わりには結婚した5組のうち3組が離婚する事態となる
もはや時代遅れとなった結婚に束縛される必要はないとシングルライフを選択するアメリカ人も増えた。
ジョニ・ミッチェル
ニクソンが「ウォーターゲート事件」で辞任。
ハリウッドでも美形にこだわらない演技派俳優が活躍し、社会問題をテーマとした映画が創られる。
ロバート・デ・ニーロ、ジャック・ニコルソン、メリル・ストリープ、ダスティン・ホフマンほか
ダンスミュージックから鑑賞音楽へ。
ピンク・フロイド
ライト・ショー、ミキサー(あらかじめ録音されたサウンド)が効果的に使われた。
ロック+クラシック、シンセサイザーが多用される。
ジェネシス、エマーソン、レイク&パーマー
コンセプト・アルバムが本当に流行したのは1970年代に入ってから。
プログレッシブ・ロック
カンタベリー派:ロックとジャズの融合をさぐった。ソフト・マシーン。
【パンク→ゴシック】
経済危機により失業の危機にあった若者が家族、国家、宗教、金銭的価値などすべてを否定した。
テクノロジーを駆使したショーの代わりに、基本のバンド編成で手狭なライブハウスで演奏。
レコード会社にとっては制作費を抑えることができ、パンクでひと息つけた
セックス・ピストルズ、パティ・スミス、ラモーンズ
ポリス:パンク+レゲエ
♪E.M.I./SEX PISTOLS
1973年 第一次オイルショック。
ロナルド・レーガン:保守的な価値と、放任主義(経済競争に一切の規制を設けない)で、
成功欲、金銭欲、自己実現欲などが幅をきかせる時代に。
1980年。ビデオクリップ出現。視覚は聴覚にまさるという知覚の原則。
クイーンが♪ボヘミアン・ラプソディに添える映像をBBCに送ったのが最初?
MTV:ロバート・ピットマンのアイデアで、24時間ビデオクリップばかりを流し続ける最初の放送局となった。
CD:デジタルの記憶媒体に膨大な情報を音声に変えることができ、寿命が長い利点を持つ。
マイケル・ジャクソン「スリラー」、マドンナ
【テクノ・ポップ】
踊れるリズムにのった電子サウンド音楽。(ヤズー、ペットショップ・ボーイズ
キーボード、シンセサイザー、サンプラーの導入により、他人の音楽の一部の無断利用に対する訴訟が多かった。
エレキギターの売り上げが1年間で37%減少、シンセの売り上げが急増した
ドラム・マシーンとシーケンサーがリズムセクションの代わり。
ブライアン・イーノ
ブルース・スプリングスティーン
レコーディングよりもライヴを重んじ、ロックの原点回帰、失業者や社会的弱者などアメリカ社会の問題も歌ったが、
アルコールも(?!)ドラッグもやらず、常軌を逸することはなかった。
U2、R.E.M.
【ライブ・エイド】
1985年。世界の飢餓撲滅のための基金を集める目的で行われ、
マドンナ、ディラン、ストーンズ、スティングなどが演奏。
【ラップ】
サンプリング(他人の音楽の断片を切り取る)にゲットーでの若者の非行、貧困、人種差別の告発などの叫びを表現。
ゲットーでは失業率の高さが非行グループを生み、麻薬の密売が蔓延。
ジャマイカのダブ(レゲエにのせたパター・トーク)をニューヨークに持ち込んだのがきっかけ。
クール・ハーク、グランドマスター・フラッシュ、アフリカ・バンバータ、
シュガーヒル・ギャング♪ラッパーズ・デライトが初のチャート上位に。
プリンス
【グランジ、スラッシュ・メタル】
挫折、極度の不安体験を語る。親もロック世代である新世代は、さらに過激で攻撃的な音楽に流れた。
サブ・ポップ・レコードが大きく貢献。
長髪、破れたジーンズ、コンバット・ブーツなどのグランジ・ファッションを生む。
ニルヴァーナ、パール・ジャム、ビョーク
デヴィッド・バーン、ピーター・ガブリエル:エスニックや世界の伝統音楽をミックス。
♪Smells Like Teen Spirit/Nirvana
アンドレーア・ベルガミーニ/著
ロックの歴史だけでなく、当時の政治、文化を幅広くからめて紹介。
具体的なモデルをリアルなイラストで表している試みも分かりやすい。
音楽はそもそも人々の日常生活に密着しているものだものね。
こうして冷静にロックの歴史を振り返ると、常に大人の作った閉塞した世界に行き詰った若者たちの
反抗、叫び、孤独が反映しているということが分かる。
今もかなり閉塞感があるのに、ロックやパンクが生まれた時みたいな、
世の中をひっくり返すような創造はなかなか生まれてこない。
それは音楽だけじゃなく、産業などのあらゆることにも言える。
今の若い世代は、親世代が作った世界に甘んじておさまっている感じ。
そこから新しくてゾクゾク、ワクワクするものは、あまり見受けられない気がしてならない。
ちなみに著者のベルガミーニさんは哲学史家なんだって。
【本文抜粋メモ】
1950年のアメリカは、「自由で豊かな国」神話が信じられていた。
ビング・クロスビーや、ドリス・デイ、ペリーコモらの柔らかいメロディがレコード市場の9割を占めていた。
行き場を失った背反的な若者たちが、あたかも宗教のように仕事を大切にする傾向など親の価値観を批判しはじめる。
金銭的にも余裕があり、娯楽や現実逃避への欲求に埋没する。
ジェイムス・ディーンを真似て、革ジャン、ブルージーンズを履くファッション。
産業界は金を持った若者をターゲットに欲望を煽って宣伝広告が氾濫した。
『ライ麦畑でつかまえて』
義務に対しては怠慢、競争や成功には、愛情や利害関係を求めない弱者への寛大な心を対置させて抵抗した。
【リズム&ブルース】
1940年代、ダンス音楽だったジャズは洗練された鑑賞目的に変化し、
アフリカ系アメリカ人の間でアフロアメリカ音楽の動きが出る。
T・ボーン・ウォーカー、マディ・ウォーターズ、ハウリン・ウルフなど
白人の伝統的なカントリーミュージックと混ざり、ロックンロールが生まれる。
カントリー&ウエスタン、ビル・ヘイリー、チャック・ベリー、リトル・リチャード
アラン・フリードを代表とするローカルラジオ局のDJらが積極的にロックを流した(ロックンロールという表現を最初に用いた
若者はポータブルラジオやジュークボックスで禁じられた音楽を楽しんだ。
シュラック盤の78回転ビニール(合成樹脂)盤の45回転へ
メジャーズインディーズへ。通信販売が主な経営基盤。
例:チェス・レコード、サン・レコード(ロカビリー)
メジャーズはロックのカバーで対向(パット・ブーン)
エルヴィス:女性的なまなざし+男らしい長いもみあげでバイセクシュアルなアピール/驚
ジェリー・リー・ルイス:ゴスペルとカントリーの影響
リトル・リチャード:説教師のシャウティングの影響
バディ・ホリー
エルヴィスが兵役につき、ファンは失望したが、より幅広いファンを獲得し不動の人気に。
アメリカ当局は反逆的なヒーローに制裁をはじめる。
(チャックは未成年誘惑、フリードは賄賂疑惑、ルイスは14歳の従姉妹との結婚
ボブ・ディラン
1960年初頭、ロックが無害となり、妥協色が濃くないフォークに傾倒してゆく。
成功、金銭という価値観のアメリカ社会を批判した。
→エレキギターを通したフォーク・ロックに変化。
♪Shelter From The Storm/Bob Dylan
ビートルズ
リバプールの若者は、アメリカとの間を行き来する水夫からアメリカ音楽の情報を手に入れた
米から英はあっても、この逆はあり得ないというジンクスが破られた。
ゲリー&ザ・ペースメーカーズ、キンクス、サーチャーズ、ストーンズ
♪Please Please Me/The Beatles
デヴィッド・ベイリー(写真家)
スウィンギング(流行の先端をいく)・ロンドンを撮った
メアリー・クアント
ミニスカートなどのファッション改革をしたスタイリスト
第二次世界大戦後、アメリカのように経済成長しなかったイギリスだが
人口が爆発的に増加し、1960年、若い世代の失業という社会問題が起きる。
ローリング・ストーンズ
ミックのパフォーマンスには男っぽい態度+女装趣味が混在/驚
「モッズ族」(モダニストたち)はロッカーズとライバル関係にあった。
ザ・フー:モッズを代表するグループ。
ケネディ大統領就任。
マーティン・ルーサー・キング・ジュニア牧師がアフリカ系アメリカ人の公民権獲得を求め非暴力闘争。
モータウン:史上初のアフリカ系アメリカ人のレコード会社。
ソウル・ミュージック、ファンク:ゴスペル、リズム&ブルースの融合
アレサ・フランクリン、オーティス・レディング、ジェームズ・ブラウン
♪Call Me/Aretha Franklin
【サイケデリック・ムーヴメント】
ドラッグの使用で自分をより深く知ることを説いた。
カリフォルニアを中心にアシッド・ロック(インプロヴィゼーション)が生まれる。
巨大なレコード業界のシステムや拝金主義を拒絶。
ヒッピー:オルタナティブな暮らしを目指して社会から孤立するインテリ層がサンフランシスコに集まった。
コミューンでの生活、フリーセックス、環境保護、東洋哲学など。
グレイトフル・デッド、ビーチ・ボーイズ
「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」
400時間もスタジオにこもって生まれた、初のコンセプトアルバム。
45回転のシングル盤33回転のアルバムへ。
EMIのヴァリスピード、ダンパー、2つの技術的発明。
ルー・リード
ビートニクス作家の影響。ビート・ジェネレーション(ケルアック、バローズ)
ウォーホルが舞台美術を担当したマルチメディアのステージで演奏。
フランク・ザッパ
♪Coney Island Baby/Lou Reed
【ウッドストック 1969.8.15-17】
最初予定された地が変更され農場のあるホワイトレイクに移された。
ロックフェスの起源は諸説ある。
トリップ・フェスティヴァル(1966)、ヒューマン・ビーイン(1967)、モンタレー・フェスティヴァル(1967)
ジャニス・ジョップリン、ドアーズ、ジェファーソン・エアプレイン
ヴェトナムへの軍事介入は、アメリカの権益確保にあるのでは、と反戦運動が高まる。
北ヴェトナム兵の犠牲者は60万人、民間人の犠牲者は数知れず、米兵の死者は5万6千人。
ストーンズのライヴ最中にファンの1人が殺される事件が起こる。
州立ケント大学では、警察が学生に発砲する事件が起こる。
マーティン・ルーサー・キング牧師の暗殺。
過激な抗議をしたマルコムX。
ジミ・ヘンドリックス
希望の時代が終わりつつある焦燥感をサウンドで表現した。
レオ・フェンダー
電気だけで音を出すギター、テレキャスター、ストラトキャスターを考案。
エコー、トーン、ディストーション
クリーム
【ハード・ロック、ヘヴィ・メタル】1960-1970
音の調和の原則への挑戦、暴力的で破壊的な行為を特徴とした(レッド・ツェッペリン、ブラック・サバス
デヴィッド・ボウイ:ジギー・スターダストというエイリアンを創造。
クイーン:女性っぽい衣装で登場。
♪'39/Queen
ロックは大金を生む商業と化したシンガーソングライターがフォーク&カントリーに立ちかえり、
個人の不安や恋愛問題などを語りかけ、社会や政治への言及を放棄した。
1970年の終わりには結婚した5組のうち3組が離婚する事態となる
もはや時代遅れとなった結婚に束縛される必要はないとシングルライフを選択するアメリカ人も増えた。
ジョニ・ミッチェル
ニクソンが「ウォーターゲート事件」で辞任。
ハリウッドでも美形にこだわらない演技派俳優が活躍し、社会問題をテーマとした映画が創られる。
ロバート・デ・ニーロ、ジャック・ニコルソン、メリル・ストリープ、ダスティン・ホフマンほか
ダンスミュージックから鑑賞音楽へ。
ピンク・フロイド
ライト・ショー、ミキサー(あらかじめ録音されたサウンド)が効果的に使われた。
ロック+クラシック、シンセサイザーが多用される。
ジェネシス、エマーソン、レイク&パーマー
コンセプト・アルバムが本当に流行したのは1970年代に入ってから。
プログレッシブ・ロック
カンタベリー派:ロックとジャズの融合をさぐった。ソフト・マシーン。
【パンク→ゴシック】
経済危機により失業の危機にあった若者が家族、国家、宗教、金銭的価値などすべてを否定した。
テクノロジーを駆使したショーの代わりに、基本のバンド編成で手狭なライブハウスで演奏。
レコード会社にとっては制作費を抑えることができ、パンクでひと息つけた
セックス・ピストルズ、パティ・スミス、ラモーンズ
ポリス:パンク+レゲエ
♪E.M.I./SEX PISTOLS
1973年 第一次オイルショック。
ロナルド・レーガン:保守的な価値と、放任主義(経済競争に一切の規制を設けない)で、
成功欲、金銭欲、自己実現欲などが幅をきかせる時代に。
1980年。ビデオクリップ出現。視覚は聴覚にまさるという知覚の原則。
クイーンが♪ボヘミアン・ラプソディに添える映像をBBCに送ったのが最初?
MTV:ロバート・ピットマンのアイデアで、24時間ビデオクリップばかりを流し続ける最初の放送局となった。
CD:デジタルの記憶媒体に膨大な情報を音声に変えることができ、寿命が長い利点を持つ。
マイケル・ジャクソン「スリラー」、マドンナ
【テクノ・ポップ】
踊れるリズムにのった電子サウンド音楽。(ヤズー、ペットショップ・ボーイズ
キーボード、シンセサイザー、サンプラーの導入により、他人の音楽の一部の無断利用に対する訴訟が多かった。
エレキギターの売り上げが1年間で37%減少、シンセの売り上げが急増した
ドラム・マシーンとシーケンサーがリズムセクションの代わり。
ブライアン・イーノ
ブルース・スプリングスティーン
レコーディングよりもライヴを重んじ、ロックの原点回帰、失業者や社会的弱者などアメリカ社会の問題も歌ったが、
アルコールも(?!)ドラッグもやらず、常軌を逸することはなかった。
U2、R.E.M.
【ライブ・エイド】
1985年。世界の飢餓撲滅のための基金を集める目的で行われ、
マドンナ、ディラン、ストーンズ、スティングなどが演奏。
【ラップ】
サンプリング(他人の音楽の断片を切り取る)にゲットーでの若者の非行、貧困、人種差別の告発などの叫びを表現。
ゲットーでは失業率の高さが非行グループを生み、麻薬の密売が蔓延。
ジャマイカのダブ(レゲエにのせたパター・トーク)をニューヨークに持ち込んだのがきっかけ。
クール・ハーク、グランドマスター・フラッシュ、アフリカ・バンバータ、
シュガーヒル・ギャング♪ラッパーズ・デライトが初のチャート上位に。
プリンス
【グランジ、スラッシュ・メタル】
挫折、極度の不安体験を語る。親もロック世代である新世代は、さらに過激で攻撃的な音楽に流れた。
サブ・ポップ・レコードが大きく貢献。
長髪、破れたジーンズ、コンバット・ブーツなどのグランジ・ファッションを生む。
ニルヴァーナ、パール・ジャム、ビョーク
デヴィッド・バーン、ピーター・ガブリエル:エスニックや世界の伝統音楽をミックス。
♪Smells Like Teen Spirit/Nirvana