一か月半ぶりに母の見舞いに清水の病院に行った。
病室は毎回、構成メンバーが変わっている。
どなたかが亡くなっていると言うわけではなく、
病室変更理由は未だによくわからないが
病状に応じてのものらしく、
病状が悪い人たちはナースステーションのすぐそばの病室らしい。
母も一度、その場所に移動させられていた。
ただ、その理由は病状が悪化したからではなく、
間夜中にベッドで正座をしていたことが問題とされて移動させられてしまった。
ベッドから落下し、お怪我でもしたら病院の責任にされるかもしれないことを回避する手立てだろう。
今回の訪問では入院時にいた病室に戻されていた。
その病室には4名の患者たち。
その年齢構成は90歳代1名、80歳代3名だ。
療養型病院ということもあるが
高齢化社会であることを本当に身近に感じてしまう。
生命保険会社のCM風に言えば80、90喜んでとなりそうだ。
ベッドに隣接した壁には入院日、生年月日と患者氏名が書かれているので
年齢が簡単にわかるようになっている。
病室に何時間もいると本当に退屈なので、
特にカーテンで仕切られてもいない他の患者さんたちの情報(年齢、様子など)は自然と逐次観察してしまう。
ちなみに90歳代の女性は、ずっと叫んでいた。
「トイレに行きたいのですが・・。」
当日は休日ということもあり
働いている職員の数は最小限。
病院の用意した紙おむつ(病院指定)をはかされているようで、
そのまま用をたすように促されていた。
なお、病院指定の紙おむつだが、
特にそれに病院名や病院のマークが印刷されてはいないことは付け加えさせていただく。
一日中、「すみません、すみません」と老婆は何度も懇願し
手招きをして何度も職員を呼んでいた。
さらにその4名の中にお爺さんが病室に混じっていることに驚いた。
直ぐに病室入口の名前を再確認すると「赤字」で女性名が書かれていた。
年齢を重ねると、お爺さんなのか?お婆さんなのか?
時に判らなくなってしまう。
髪も薄く、男性用の眼鏡をかけて、
さらにあぐらをかいてベッド上で新聞を読んでいたので
てっきり男性だと思ってしまった。
この病院では、男女とも上下紫色の指定入院着になっているので
性別がわからないことに拍車をかけていることも付け加えておきたい。
私は病院に見舞いに行くたびに、
そのユニフォームは「なでしこジャパン」のようだと感じている。
敬老会の女子サッカーチームメンバーのようだ。
食事はブレンダー食。
ご飯、味噌汁、デザート、フルーツ、全てがゼリーのような食事。
母は完食していた。
点滴のチューブや酸素ボンベも取れて元気そうにも見える。
帰りぎわに東名インター近くの天神屋(おにぎり屋さん)で
静岡(しぞ~か)おでんと
<竹串に刺さっているおでん種といわし節と青のりの粉末をかけて食する>
タヌキにぎり飯を食し
少々安心して東京に戻ってきたのである。