「ニューロダイバージェンド」(neurodivergent)という専門用語をこの本を読んで初めて知りました。
ニューロティピカル(neurotypical)の対語、つまり「多様な脳」を表しているそうです。
「障害」と呼ばれていた脳の状態が、「多様性」に含まれて表現されている。
「ニューロダイバージェンド」(neurodivergent)な人は非生産的で怠け者なのではなく、そもそも「怠惰」という概念は資本主義によって作られた虚構のものだという考え方も、Z世代やミレニアル世代を中心に発信されているとのことです。
職場は校則による罰則までには至らない生活指導がなされる場合があります。例えば、20回遅刻したら生徒指導部長説諭、30回を超えると保護者同伴での学校長説諭プラス大学受験の指定校推薦からは除外される罰を伴う指導など。
「怠惰」な行為や結果に対しての上からの指導ですが、そろそろ「多様性」として考える時が来ているのではないかと思ったしだいです。
推薦入学希望している遅刻が多い生徒は夜間学部に行けばよいだけの話なのですから。
「若い人たちが離職や転職を繰り返したり、メンタルヘルスをまもるために休まなければならない大きな理由の一つに、子どもの頃から”dream job(夢の職業)”に就くことがあまりに美化されてしまった結果、仕事に強い思い入れや愛情を注がなければいけないといプレッシャーが存在していることが挙げられる」とありました。
確かに、小さな子どもに大きくなったら何になりたいかを聞きがちであると思います。
卒業文集でも、将来なりたい自分などを書かせられた人はいるのではないでしょうか。
私の仕事観は、仕事は真面目に取り組みますが、仕事そのものに対しては「ケセラセラ」であり、「ブルシット・ジョブ(くそったれ仕事)」だと思っています。
仕事においては、自分の代わりは五万といます。
この本にもありましたが、「YOLO」”You only live once”(人生一度きり)”
「本当の自分」との向き合いこそ重要です。
コロナウイルスの流行によって生まれた数少ないポジティブな現象の一つは、「多くの人が自分と向き合い、人生において何が大切だと感じているのか、本質的にどのような価値観をもっていたいのかに内省し考える機会を得たこと」とありました。
大いに納得した次第です。