埼玉県の教員の年度途中での退職がやり玉にあげられている。
年度末の3月まで働くと退職金が約150万円減額されてしまうので
年度途中の1月末までに107人の小・中・高教員が退職を申し出たというニュースである。
教頭などの管理職や、学級担任が含まれていることもあり、
年度途中で仕事を投げ出すのは聖職者としてどうなんだろうか?
という多くの指摘が教育評論家やコメンテイターから発せられている。
下村文部科学大臣も「責任ある立場の先生は、最後まで誇りを持って全うしてもらいたい。許されないことだ。」という該当教員に対して厳しいコメントを出している。
新聞各紙には卒業式に担任に色紙を渡すつもりだったが渡せないという生徒の悲しみの声も加えられている。
2か月長く働くと退職金が減額されてしまうことに対しての行為。
辞める教師がいても当然、いや、いる方が自然なのではないかと私は思う。
きっとコメントを発している大臣も、コメンテイターもお金には不自由していないのだろう。
教育に従事する教師も労働者である。
辞める権利に対しての批判・非難はどこか違っている。
バッシングの対象となっている先生方を気の毒に思ってしまう。
埼玉県と隣接する東京都の場合は、年度末まで働いたほうが金銭的にプラスになるそうだ。
もちろん、この1月末をもって途中退職する東京都の教職員は殆どいない。
このことからも問題なのは埼玉県の行政上の問題であることは明らかだ。
この退職手当減額問題や大阪桜宮高校の問題にしても「たたき易い」ところを徹底的にメディアが話題に上げている。
尾木先生やヤンキー先生のコメントが多く発せられている。
有名でなくても教育に関しての識者はもっといるのに・・。
マスコミがその問題をとり上げることは当然としても、
その後の問題点追及において「偏向」報道していることを強く感じる今日この頃である。
いずれにしても、学校はダメ!な場所や学校で働いている人間はダメな奴!という意識が世間に蔓延していく可能性は大だ。
何かあっても、いや何もなくてもすぐ学校にクレームという流れをマスコミは増長させてもいるのではないだろうか。