9月15日から「大学入試」の推薦入試が解禁されました。
推薦入試には総合型選抜(AO入試)と学校推薦型選抜(公募制)(指定校制)があります。
総合型(AO)選抜は、学校推薦ではなく一個人として受験する入試です。
公募と指定校は学校長印が必要な入試ですから形式的には人物としてお墨付きをもらっての受験。
さらに言えば、指定校入試は今までの実績に応じての大学からの指定学部枠です。
今、私は2学期の中間考査の問題を作り、学校説明会の手伝いをして、志望動機書を書けない生徒への手助けと非常に忙しい時期を過ごしています。
Fさん
初等教育学科の幼稚園コース希望ですが志望動機が明確ではありませんでした。
長時間をかけて、なぜ幼児教育に興味があるかを質問しながら気づかせました。
他人にはない自分オリジナルの志望動機を書くようにも助言。
Aさん
福祉学科志望です。本来であれば、ボランティア体験などを在学中にしていると良いのですが、それはありません。
六車由美さんの「驚きの『介護民俗学』」を読むように助言しました。
現在、志望動機を作成中です。
Yさん
「コロナ禍における観光をどうしたらよいか」という課題がでていました。
添削を求められていたのですが、若者に観光してもらうことで少ない若者の旅行者を増加させるという内容でした。
「聖地巡礼」、身近な場所への観光、そして百貨店の催事場で行われる地方の物産展の食べ物をウーバーイーツで配達ということでまとめてみてはどうかと提言しました。
Hくん
薬学部志望。西洋の薬にみられるような対処療法を目的としたものではなく、高齢者が増加するので未病の段階でも効果がある「漢方」を勉強したいことを前面に出すように提言しました。
Oさん
経営学部志望。
障害者の購買行動についての調査をしたOさん。
SNSを利用した調査に加えて、自らが障害者の団体へインタビューを取りにいったり、障害者の買い物に同行したりしての調査と、そこから分かったことを前面に出すように指導しました。
しかしながら、私以外の先生方から多くの助言を頂いて「提言」が厚めのプレゼンになってしまいました。結果はどうなることやら。
以下は、國學院大學のHPにある今年度の指定校推薦入試課題です。
①橋本卓典(2016)『捨てられる銀行』講談社。
②橋本卓典(2018)『金融排除‐地銀・信金信組が口を閉ざす不都合な真実』幻冬舎。
③日本経済新聞社(2019)『地銀波乱』日本経済新聞出版社。
上記専門書を3冊読んで3000字に自分の考えをまとめることは高校生にとっては至難の業です。
生徒を指導する教員も専門書を読んで内容を理解したうえで助言しなくてはならないわけですから。
http://img.kokugakuin.ac.jp/assets/uploads/2020/07/6bf7956a79062254343bb5ff31c89938.pdf
やれやれです。