芋焼酎はいかがですか?

英国の情報交換の場であったコーヒーハウスで芋焼酎はいかがですか?

『学校推薦型選抜と総合型選抜』

2021-10-26 07:07:07 | Weblog

推薦入試の指導に忙しい毎日です。

この時期は学校として推薦する(学校長印あり)指定校推薦と公募推薦、そして、自己推薦する総合型選抜入試が実施されています。

 

2021年3月の文部科学省の発表では、推薦入学者は国立12.4%、公立25.3%、私立44.4%合計38.4%。

私学希望の場合には約50%の生徒が推薦入試を利用しています。

今年はコロナの影響で、学力に自信を持てない生徒も多いでしょうし、出来るだけ早く入学先大学を決めてしまいたいとの高校3年生の声を多く聞きます。

 

補助金の減額を避けるために定員厳格化、収容定員充足率100%(1倍)に限りなく近くづくように大学は努力をされています。

その影響もあり、一般受験での補欠、追加合格、繰り上げ合格者数が増加しています。

例えば、上智大学の場合でも合格者6776名中、繰り上げ合格者は3025名もいるのです。

その他の大学でも不合格そのものを出さないで補欠合格にしている大学が数多くあげられます。

東洋大学の場合は3月の繰り上げ合格者発表日に大学から個別に電話が入ります。

すぐ、電話に出て繰り上げを受けるかどうかの決断を狭まれます。

電話に出ない(無音にしていて気づかなかった)場合は、繰り上がりません。

次の候補者に電話するという古典的な手法で一本釣りしています。

 

このような不安要素もあり、年内で大学を決めてしまいたいという気持ちが沸くのも当然です。

同様に受け入れ先の大学、特に私立大学にとっても定員の半数を確実に確保したいのは当然なのです。

それはまさに相思相愛、あるいはWINWINの関係。

帝京大学の場合は10月に学科試験を行ない合格者の手続きは翌年の3月まで待つという入試を実施してます。

 

さて、コロナ禍ということもあり、指定校推薦入試の場合には面接試験免除の大学入試も出てきているようですが、志願理由書は受験者全員が提出しなくてはならない書類です。

コロナの影響で、留学経験や体験なし、修学旅行なし、ボランティア活動もしていない、クラブ大会の中止もあり、プラスαを記入できない生徒が多く見受けられました。

志望理由書さえ書けませんのでクラス担任はクラス全員分の文書の添削に苦労しています。

私の勤務校では全教員で推薦入学希望者の書類作成と面談指導を分担して実施しています。

今年度、私は3名を担当しています。

指導しての感想ですが偏差値の高い大学を志望している成績優秀の生徒であっても文書が書けません。

ある生徒の文書に対しては、彼女の書いた志願理由の文字数の2倍のコメントを入れて返却しました。

彼女からは、「有料添削講座で習った通りに書いたのですが・」との返し。

確かに、どの生徒の志願理由書のパターンはほぼ皆同じでした。

〇〇教授の△ゼミに入りたいとの一文は必ず入れ込まれていました。

意地悪な私は、〇〇先生の著書や論文にも目を通していないのなら、面接で聞かれるので書かない方が良いとのアドバイスをしています。

ひな型に沿った文書が良いのか、独自にした方が良いのか。

迷うところですが、私は後者を優先されてはいかがですかとの緩やかな助言をしています。

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大津尚志『校則を考える』を読んで

2021-10-19 07:07:07 | Weblog

「裾上げテープでスカートの丈を短くしている生徒がいる。」

「アイプチをしている生徒がいる。」

コロナも沈静化して自宅でのオンライン受講ではなく、対面での授業が開始された途端に生活指導上の多くの問題が報告されます。

そんな時だからこそ、読んだのは大津尚志『校則を考える』(晃洋書房)でした。

校則は時代とともに変わります。

1873年「小学生徒心得」の第1条

朝早く起き手を洗い口を漱ぎ髪を掻き父母に礼を述べ朝食事終れば学校へ出る用意を為し先ず筆紙書物等を取揃へ置きて取落しなき様致す可し。

但し出る時と帰りたる時には必ず父母へ挨拶を為すべし。

 

時代が違うとずいぶん違いますね。

現在では親が起こしても起きないので、なんとかして欲しいとの助けを求める電話がくるのですから。

 

1920年頃では

「女優にファンレターを出す、男女交際、演劇や映画の鑑賞なども処分の対象」になっていたそうです。

 

1960年頃の規定では

服装は「質実清楚を旨として贅沢華美に流れない」、頭髪は「高校生としての品位を失わぬように」などの規定は、戦前からの影響を受けていると筆者は指摘しています。

そのような考え方は、まだ残っています。

 

1970年時点での調査では、東京都立高校で男子は20%、女子は16%の高校で制服は自由。

自由とすることに賛成ですが、最近では生徒が制服を好む傾向も強いようです。

オーストラリアの姉妹校も制服を制定されています。

 

さて、校則は各学校により様々です。

最近のブームは、学校が主導しての「女子スラックス」の設定。

学生服製造会社も、他校も設定していますよとの売り込みを強化しています。

私の勤務校でも今年度から女子スラックスを販売し、何名かが着用しています。

女子へのスラックスの用意はジェンダーへの配慮と言われますが、男子のスカート着用を認めている学校はまだ無い不思議さが残っています。

 

この本にも書かれていましたがスカートについては多くの学校が変形を禁止しています。

「スカートの丈は極端に長くしたり短くしたりしないこと」

「スカートの丈を短くする等は認めない」

「スカートは28本車ひだ、ひざ中±2cm 」

「女子のスカート丈はひざ頭が隠れる程度とする」

 

服装は人格や教養と結びつけての生活指導が行われがちです。

仮にそうだとした場合には、人格的なことについての指導を入れることの不思議さがあると考えてしまうのは私だけでしょうか。

明日もまた、スカート丈を過度に気にする同僚と意見を戦わさねばなりません。

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「アイプチ」は悪か?

2021-10-12 07:07:07 | Weblog

 女子生徒に関して、何十年にも渡ってあの生徒は「やっている」との指摘を担任が受けることがあります。

ルールを守らせることに非常に厳しい女性教諭は目的語を意図的に示しません。

一般的には何を語っているかさっぱり分かりません。

表面に出たくない女性教諭はそんな察しのつかない担任にこう付け加えるのです。

ずっと、何年か彼女を見てきたが目のあたり、具体的に言えば瞼が二重になっているので「やっている」のではないか。

調べて欲しいと。

同僚に言われると、それを調べざるをえない担任。

「何もやっていません」と返答する生徒。

このようなやりとりが年に何回か行われています。

 

生徒に確認したことを保護者にも伝えることは保護者からのクレームを軽減することにも繋がるので保護者にも「やっている」か、どうかを確認するのが常です。

保護者からはかなりの確率で次のような返答があります。

それは一重瞼にコンプレックスがあり、長期休みを利用してアイプチを利用して二重瞼になるような試みをしていたというような返答。

 

女性教諭としては高校生が化粧をすることは禁止。

よってアイプチも禁止との判断基準に基づく考えです。

 

担任からの相談を受けることの多い私は、その担任に次のように問い返します。

一重瞼にコンプレックスを抱える生徒が、保護者の同意のもとで整形手術をした場合は校則違反ですか。

違反した場合に学校は元の形に戻すように言うのでしょうか。

それは学校の問題ではなく、家庭の責任において行う問題。

二重まぶたにすることも歯列矯正することも、それほど違いはないのではないかと私は考えます。

さてアイプチには3つのタイプがあるようです。

  • 液体タイプのアイプチ、
  • まぶたに貼り付けるアイテープ、
  • 細い系のようなテープを食い込ませて接着するファイバータイプ

 

アイプチが問題となるのはアイプチそのものではなく、3つのタイプのいずれかでアイプチをしているということを他者が分かってしまうこと。

それは不自然さが残る技量。

 

頭ごなしにルール違反者を怒るのでは、夏期講習、放課後講習など講座にアイプチ講座を設定するのも一案ではないかとも思います。

そのような考えの私ですから、従来からの生活指導には向いていないことは間違いありませんし、ベテランの女性教諭からは好かれていないのです。

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『テレビの力による集客 おもウマ』

2021-10-05 07:07:07 | Weblog

最近、テレビ番組が面白くありません。

興味をそそらない内容なのに長時間番組が多くなっているように思われます。

「小さなお葬式」「くらしの友」など葬儀会社のCMが帯の時間帯CMで放映されています。

テレビ番組を見るのは高齢者であって若者はテレビ番組を見ないという理由も頷けます。

以前のブログでも書きましたが、私の住む町がテレビ東京「アド街ック天国」で紹介された翌日は、商店街には、人、人、人。

住人でない人が電車にのってやってきたそうです。

狭い商店街通路は歩けないくらい多くの人で溢れていました。

それはまさにテレビの影響そのものです。

 

さて、話は変わって先日職場の友人と鬼怒川温泉に行ってきました。

現地での彼の望みはNTV「ヒューマングルメンタリー オモウマい店」で紹介された日光の蕎麦屋に行くこと。

場所は上三依塩原温泉口駅そばにあります。

そこは鬼怒川温泉から福島の南田島方面に車で40分ほど行った山の中です。

11時開店で蕎麦がなくなりしだい14時位に店を閉めている人気店。

土日は客も多くて、駐車場がすぐ満車になってしまうそうです。

台風も関東に接近中で雨も降っていましたし

当日は10時30分に現地に到着できるように宿舎を出発しました。

古びた小屋のような店舗前には既に5名ほどの客が開店待ちをしていました。

11時少し前に10名ほどしか入れない狭い店舗に入店を許可されました。

すると常連の客からの指示ともとれる助言。

それは中央のストーブにおかれたスープ大鍋から自由に玉ねぎスープをすくってよいと。

好きな場所に座ると注文用の紙束が置かれていました。

自分で注文品と個数と氏名を書いて店員に渡すシステムでした。

殆どの客が頼むという1100円の「天もりそば」を私たちも注文。

天もりそばには、冷ややっことナスの煮びたし風の小鉢が添えられていました。

驚いたのは天ぷらの量です。

小さめの家庭用天ぷらパットには大量の山盛り野菜の天ぷら。

かぼちゃ、えのき、しいたけ、まいたけ、ピーマン、ちくわ、エビ、インゲンなど16個もの天ぷらが積み上げられていました。

良い映像が取れるのでテレビでとりあげられるのも無理はありません。

 

さて、食後の感想です。

・天ぷら用に天つゆが欲しい。

・量は確かに驚きですが、味は並み。

・そばつゆの出汁の味が強い。

・日光市内には美味しくてリーズナブルなそば店が何店舗もある。

・もう一度訪問しようとは今のところ思いません。

 

テレビで取り上げられたことで、一時的に客が増えているに違いありません。

実像ではなく、虚像。

そんな虚像の店舗に行って30分も並んで家庭で作るようなそばを食した自分を反省している私です。

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