芋焼酎はいかがですか?

英国の情報交換の場であったコーヒーハウスで芋焼酎はいかがですか?

『おくりびと』

2009-02-25 20:54:28 | Weblog
タイトルを見たUMI嬢が、
アクセス増「狙ってますね」と声をかけてきそうだ。
さて、いま、この春の課題作成として「病と死」に関連する書籍を購入し読んでいる。
葬儀形式の歴史的な変遷や、
地域差などの文化的面を調べたいと思って購読したのが
『死体の経済学』(窪田順生)だ。
自分の捜し求めた文書、
参考になる文書ではないかと過度の期待をし過ぎていたために、
その内容については満足できるものではなかった。

しかしながら、本書で初めて知った内容等を書き留めておこうと思う。
「死」について述べるのはタブーだが・・・。
「死」は忌み嫌われているが・・・。

・名古屋の人口220万人。
 不思議なことに、そこには火葬場が一か所しかない。⇒その少なさにビックリ!

・「廃ガス」という、
 ただ同然のドライアイスが葬儀業者に渡ると三万円に上乗せされる。
 ⇒祭壇も使いまわし、生花も使いまわし。
 月に一件の仕事で食べていける。
 月に三件の仕事で家族で海外旅行が可能なほど、粗利が多い商売だそうだ。

・結婚情報誌はあっても葬儀に情報誌はない。
 ⇒週刊誌や月刊誌があっても売れませんね。きっと。

・病気は病院。事故は警察。
 ともに指定の葬儀業者があり、病院・警察へのキックバックは2割。
 ⇒仕出し屋からも葬儀業者にはキックバックがあるとのこと。

・葬儀社が紹介する葬式専門の坊主がいて、お布施の5割は坊主から業者にキックバック。
 ⇒法事等でありがたい話がなかなか聞かれない。
 生臭坊主が多くなり、地域の拠点としての寺の存在意義が薄れているのも理解できる。

・死体保存のドライアイスに代えて、「エバーミング」が浸透してきている。
エバーミングとは血液を抜いて、遺体をホルマリン漬けにする方法。
 ⇒「エバーミング」と同じ効果を発揮する「ニュークリーンジェルスプレー」があるそうです。
匂いは商売のタネになることも確認できた。

・1886年、東京でコレラ流行。
 1887年、「伝染病予防法」制定。土葬から火葬へ。
 ⇒火葬が世界中で最も多い国、日本。
歴史について知れたのは私にとっては収穫。

・亡くなると細菌に対しての抵抗力もなくなる。
 感染病を防ぐために、亡くなった後に看護師が鼻、肛門に綿花を詰める。
 ⇒医師は、生きている人間しか相手にしない。
  死者に対しての処置は看護師が行う。
  しかも、若くて働き始めたばかりの新人だ。
  若者が仕事の辛さに耐えられなくて辞めてしまうのもわかる。
  思わず最近、
  看護師になるために難関大学の看護学部へ入学した卒業生のことを思い出してしまった。

・エコカーの人気と同様に段ボールでできた「エコ棺」も人気。
 ⇒短時間で焼きあげる。エコ棺はリサイクルの古雑誌。
  別の本で見たが、最も大変なのは若干の骨を残す焼却技術だそうです。

・茅野市・諏訪市・富士見町・原村にある
 「静香苑」という火葬場付近の住居40戸の全世帯に無料で天然温泉が
  地域対策としてひかれている。
 ⇒地域対策としてはモデルケースだと思われる。
  温泉の温度が低い場合は、火葬場の熱を利用するのだろうか?疑問を生じてしまった。

*ブログには反映できたが、課題には反映できそうにない。
 次の文献を探していくことにしよう。

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「まなざしの地獄」

2009-02-18 22:55:54 | Weblog
見田宗介の「まなざしの地獄」を先日読んだ。
2008年11月初版印刷だが、
実際には、
1973年の雑誌『展望』に掲載されたものだ。
それが一冊の本として世の中に再販された。
現代とはだいぶ社会状況も異なっている。
しかしながら、
私にとっては二箇所ほど印象に残った箇所があるので書き留めておきたい。

まず、1967年の中卒者のうち、過半数の52%までが三年以内に転職。
その内の半分近くは、一年以内に転職していたというデータだ。
そのデータから1~2年前のニュースを思い出してしまった。
それは、最近の大学生の半数は就職しても3年以内で転職している、
というニュースだ。
当時はいかにも、最近の若者の状況であるかのように報道された。
そして最近の若者の忍耐力が無くなったかのようにも報道されていた。
しかし、この本にあるように約40年前も
転職が当たりまえのように行なわれていたことも
併記してニュース解説してくれていたら、
その状況を読み取る読者や視聴者の感じ方も変わるのではないか?
正規労働者が辞める風潮を作り出すような
何らかの意図を持って報道していたかもしれないとの疑いも持ってしまった。

次に、
近代市民社会の論理は、まずしい村々や家族を解体し、
これらの共同体をして、みずからの死者を選ばせる。
「悪いのはあの親たちだ。」
「悪いのはあの息子たちだ。」
「悪いのはあおの近隣の人たちだ。」
以上の表現だ。

死者として選ばれるのは、自分以外のだれかだ。
現在でも責任転嫁することは当たり前のように行なわれている。
特に会社等においても問題にされることも無く当たり前のように
行なわれているのではないだろうか?
教育現場を例にとれば、
教師集団からみた場合には
悪者は生徒であったり、
保護者であったりすることで教師集団が保身することは十分に考えうることである。
さらに政治家の場合も同様にわかりやすい。
昨日G7の記者会見で、ろれつ回らず辞任した中川大臣も同様だ。
風薬や睡眠薬といった薬品に責任転嫁しての辞任だったが、
最も適切な表現は外国メディアの表現「サケプロブレム」である。

* 待つこと
一般大衆、庶民は待つことが多いのではないかと強く感じている。
個人的には待つことには耐えられない人間であるが・・。
保育園に子供を入園させたくても、待機児童が多くて待たねばならない。
庶民の食べ物、特に人気のラーメン店には長い待ちの列が出来ている。
だから、私は人気のラーメンを食したことがない。
大学が少なくて、受験した世代の人々は浪人して入学許可を待たねばならなかった。
老人になって介護申請をすると認定されるまで一ヶ月半以上は待つという。

反してお金持ちは待つ必要がない。
殆ど全てのことがお金で解決できるからである。
日本における高級と大衆の違いは、
「待つことの有無」とも言えるかもしれない。

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「婚活」

2009-02-11 22:33:54 | Weblog
「婚活」ブームのようである。
最近、「婚活」ブームに乗って出版された書籍でも
二匹目のドジョウを狙い
「結婚難民」、「結婚氷河期」、「崖っぷち高齢独身者」
というタイトルが人目をひいている。
この言葉は、中央大学山田昌弘教授が命名した言葉だ。
山田教授は、
学卒後も親と同居し、
独身生活を続ける若者を「パラサイトシングル」と名付けたことでも有名である。
山田教授の文献は数冊しか読んだことがないので、
詳細は判らないが、
学者でなければコピーライターとして大活躍したのではないかと思うほど、
「パラサイトシングル」や「婚活」はうまいネーミングだ。
 今日、テレビでもたまたま「婚活」についての番組も放映されていた。
 
 さて、実は、私はこの「婚活」という言葉が好きではない。
 なぜなら、どうも政策的な臭いを感じてしまうからである。
 疑い過ぎかもしれないし、物事を斜めに見すぎかもしれないが・・。
 アメリカでは、かつて、
 ベトナム戦争終結後に大量の兵士がアメリカ本土に帰国した。
 簡単に一言でいえば、国内で仕事を求める労働者が急増したわけである。
 それを解決するために政府がとった方策は、
 女性の帰還兵を雇用の調整弁として利用することだった。
 当時の女性には、夢が提供された。
 結婚し、家庭に入ること。
 それは綺麗に刈り込まれた美しい緑の芝がある
 郊外の白い外壁の一戸建て住宅。
 それは日本でも何回も再放送されている
「奥様は魔女」が暮らす自宅での生活でもあった。
 国家の狙い通りに、多くの女性の帰還兵が専業主婦となった。
 今、日本でも似たような社会状況となっていると私は思う。
 派遣切りで、失業者が増大している。
 就職内定取り消しも、多くなっている。
 自動車組み立て工場の期間労働者の首切りが問題とされてきたが、
 今春には派遣社員の派遣期間満了に伴い、
 桁違いの失業者が増えることが見込まれているようだ。
 このように、
労働力が市場に飽和状態になってきた時に出てきた言葉が「婚活」だ。
コマーシャルでは結婚をあおるように
リクルートの雑誌「ゼクシー」のCM放映が多くなったと感じるのは私だけだろうか?
確かに、結婚をするということで市場経済が活発化することは明らかである。
新居購入等により、不動産業界は潤うだろう。
新婚旅行により、旅行業界が潤う。
電化製品購入により、家電業界もまた潤うだろう。
そういえば、
家電タレントなる俳優やタレントが電化製品の特徴をTV番組で紹介していた。

 やはり、この「婚活」ブームは女性をバカにしているように思えてしまう。
この「婚活」ブームには「うさんくささ」を感じてしまう私は間違っているのだろうか。

*キーワードは「マッチポンプ」。
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『結婚生活を成功させる7つの原則』(ジョン・M・ゴッドマン)

2009-02-04 22:41:24 | Weblog
 これは日頃よんでいる本とは、少し趣が異なっている本である。
ゴッドマン博士の本を読みたく思ったのは、正月のNHKのBS放送がきっかけだった。
内容は恋愛にも賞味期間があるといった内容だったと記憶している。
それは、人間が直立歩行を始めたことで恋愛の期間が変わったというものだった。
直立故に、子供を未熟な形で出産。
その赤ちゃんが自立歩行できるまでが愛情継続の一サイクル
という学説に納得するとともにぜひ、
彼の著書を読みたいとかねがね思っていた。
そんな理由で購入したのがこの本である。
彼は、
会話を多くしたからと言って結婚生活が順調に維持できるわけではないと断定。
「リペアアテンプト(修復努力)」の重要性を説いている。
男性、女性といった「性」に注目している。
 人類は過酷な条件の中で生き延びるために
「女性がストレスを受けた時、
一刻も早く心が鎮められる能力を授かったのは自然の選択で、
こうして乳の出を最高にし、子どもの生存率を高めようとした」そうである。
つまり、女性は口論になっても冷静であるというわけである。
一方、男性は「常に猛獣からの攻撃に対し周囲を見張っていなければならず、
いざという時に即座にアドレナリンを放出し、
その興奮を持続させるのは、生存だけでなく、
生殖のためにも必要」だったのではないかと説いている。
 男性は女性より、口論で相手に対するマイナス思考が強く働き、
 女性は何とか妥協点を見つけようとする。
よって85%の男性は女性との口喧嘩になった時には「逃避」してしまうそうだ。
 実証データに基づくものでもあるし、自分としても妙に納得してしまう。
 日本の明日は、アメリカの今を見れば予測可能だ。
 結婚後40年たった米国の夫婦調査では67%が離婚しているそうだ。
 結婚後7年以内にはその半数が離婚。
 アメリカでは既婚女性の60%が働いている。
 日本は40%程度であったと記憶している。
 いずれにしてもさらに女性が働く世の中になっていくであろう。
 そして離婚の増加も。
 タイトルになる「7つの原則」については
 ぜひ、自分でご確認いただきたい。
 「共感」、「受容」が夫婦間のよりよいコミュニケーションを生むらしい。
 本文にあった遅刻に関しての例。
 (口調は本文のママではない。)

妻「今日、会社に5分遅刻しちゃった。」
 「上司にひどく叱られちゃった。」
夫「叱るなんて、不平等だよね。」
  この夫の返答は受容と共感がありより良い関係構築が可能な一例である。
 
 私だったら
→「だから早め早めの行動が必要なんだよ」
 と返答しがち。
 ダメな夫であり、
 反省しなくてはいけないのかもしれません。



コメント (2)
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