森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

トモエソウ

2015年03月13日 | 自然観察日記
大型のオトギリソウ。花弁がスクリューのように巴状態。独特な形態をしています。シオガマノ仲間にトモエシオガマやエゾシオガマが似た形状になりますが、他には思い当りませんからとても印象に残ります。県内で見たことがありません。僅かに思い出すのが、長野の戸隠森林植物園で一輪咲いていたもの。乏しい木記憶です。場所により結構あったようですが、自生の個体は御多分に漏れず急速に失われているという話です。とにかく不思議な形をしています。なぜこうのような形態を身に着けたのか納得できそうな推理ができません。

トモエソウの花拡大

2015年03月13日 | 自然観察日記
外来のヒペリカムという名でたくさん導入されていて、公園やら道路の飾りににぎやかに咲いています。意識しなくとも身の回りにはごく普通にあります。したがって、この手の花を見てもあまり新鮮さを感じないようになってしまっています。花弁が巴状になっていなければ、草本と低木の差はありますが花の雰囲気はほとんど同じです。貴重な種も利用のされ方で台無しになってしまいますね。とはいっても、トモエソウは在来の種ですから大切に保護しなければなりません。