森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

シオデの実 1

2009年11月20日 | 自然観察日記
 シオデの実が沢山残っていました。草木の葉が少なくなって目に付きやすくなったためでしょうか、結構存在感があります。こんなに沢山の実をつけるのか、と関心ひとしきり。小鳥でも小動物でも誰もついばんではくれないようです。

クルミ林

2009年11月19日 | 自然観察日記
 オニグルミの林がありました。ここだけ見事に下草の量が少なくて「クルミの下には草花は育たない」というのがよく分かります。葉から特殊な物質が分泌されて雨滴と一緒に地面に落ちて他の植物の発芽を抑制するといわれています。一般に「フィトンチッド」という現象のひとつですね。

ツルウメモドキ

2009年11月18日 | 自然観察日記
 リースにはもってこいというツルウメモドキ、市販もされているようですが目の前にどっさりと赤い実を付けえいました。圧巻です。再生する力はあるとしても誰にも見つけられないように、このままそっとしておいて欲しいものです。見つかったら最後、太い枝まで切り取られて持ち去られます。野山にあるものはあまり持ち帰らず、来年また来て楽しむという気持ちになれるといいですね。

ヒシの実

2009年11月17日 | 自然観察日記
 水抜きされ干しあがりつつある灌漑用の溜池の岸辺近くに、ヒシの生活の後がありました。枯れ行く本体の脇に来年の命の元がありました。触るとポロリと取れて、流れがあればどこにでも流れていきそうです。まだ色は緑で熟していないのかと思いましたが、硬度は十分。棘も大変硬く鋭いものです。もう一人前の種子なんですね。

何の切り口か分かりますか?

2009年11月16日 | 自然観察日記
 意外なところで鮮やかな赤い色彩に出会えます。これはススキの断面。萱葺きの萱はススキのこと。この季節は萱葺き用の萱刈りを行なうのに適した季節で、その萱刈りを行っているところで見つけました。ススキが萱葺きのカヤとは知っていましたが、茎の断面がこの頃赤くなることは新発見です。ちょっとした驚きですね。
下から数節が赤くなってきて水分の上昇とともに赤い色素が移動するようで少し上の節は染まっていないか、部分的です。この色素はどこでどういう風にできるのか?何の意味があるのか?自分なりの解釈をしてはいても真相はしばらく先になりそうです。

クリタケ

2009年11月15日 | 自然観察日記
 比較的遅く発生する食用きのこで人気の高い種です。当たると籠いっぱいになるほどの大株があります。落葉が山積みになった頃に雑木林を散策すると逢えると思います。今の楽しみの一つですね。ただし、落葉に埋もれて見つかりにくいのも事実です。あとはハンターとしての感がものを言います。

ハギ

2009年11月14日 | 自然観察日記
 季節外れの花が話題になる頃。まだハギが咲いていましたが、それほど外れてはいないかもしれませんね。でも今日はこの花がとても印象的で載せることにしました。一株だけ結構沢山の花をつけて枯れ果てた草木が多い中、異彩を放っていました。花を見ると癒されますね。

チドリノキの実

2009年11月12日 | 自然観察日記
チドリノキという名の元になったのがこの実の様子でしょうか。樹に鈴なりになっているこの実がチドリの群れ飛ぶ姿をイメージしているようです。葉では分からないカエデでも、実を見れば同じ仲間だと納得せざるを得ませんね。あいにくこの種は新潟県には分布していないのか野山で見たことはありません。これは群馬県の谷筋にあった個体を増殖したものです。

チドリノキ

2009年11月12日 | 自然観察日記
 錦に色づくカエデの中にあってこのチドリノキは大変地味ですね。もっともこの葉を見てもカエデの仲間だと気づくのはまずないでしょう。普通の一枚葉で「カエデ」(蛙手)特有の葉の切れ込みがありません。
 カエデの分類で覚えておくと便利なこと、複葉の種が2種(メグスリノキとミツデカエデ)他は単葉。その単葉で、このような切れ込みのない種類は2種(チドリノキとヒトツバカエデ)、その他は全て切れ込みがある種です。(ウリカエデがときに切れ込みがありません)