掛川へ行ったとき、売店で「丁子屋焼き」を購入した。なにしろ、創業が慶長元年(1596)というから、秀吉が全国を統一し明や朝鮮への侵略もしようと独裁体制に狂奔していたころだ。そのころから東海道丸子(マリコ)宿で茶屋を創業して400年、今は14代目を迎えたとろろ汁で有名な老舗・丁子屋。静岡県立大学の学生らとのコラボで新商品を開発。それがどら焼きの餡をムカゴ100%で作ったという画期的名物だ。
さっそく食べてみると確かにムカゴのねっとり感がだんだんと伝わってくる。説明書がなければ気がつかないほどの餡の甘さだ。甘さ控えめはおじさん・おばさんにはちょうどいい。廃棄の運命にあったムカゴもこれで救われた。さらに、生地には静岡在来種の自然薯パウダーが10%使われているという。 1個260円はちょいと手が出にくいがその趣旨と心意気が素晴らしいので、また買いに行くよ。