山里に生きる道草日記

過密な「まち」から過疎の村に不時着し、そのまま住み込んでしまった、たそがれ武兵衛と好女・皇女!?和宮様とのあたふた日記

集落あげて日陰を解消!?

2019-12-15 18:53:11 | 出会い・近隣

 わが家は背後に小さな山を抱えているため、冬はとくに一日中陽が当たらないこと、突風がひどいことで集落の中でも有名な場所だそうだ。そういえば、ここを購入した時は夏だった。そのうえ、裏山は不在地主のため生い茂った樹木も背がぐんぐん高くなってしまったまま放置されている。そのためますます日陰も進行している。

 

 それを集落の人が心配してくれて、集落として裏山の樹木・竹林を皆伐してくれることになった。むかしのここいらは茶木の草刈り場として樹木はなくススキの山だったそうだ。つまり今ある樹木は自然に育ったものだそうだ。

 さっそく午前8時に集まり裏山に散る。麓のほうから伐採が始まる。伐採にはプロもいるし、山林地主もいるのでてきぱきした大声の指示が飛ぶ。オイラには頼もしい外国語に聞こえる。

 

 さすがに山の男はかっこいい。7人の侍は次々と杉・松・コナラ・樅などの太い樹を倒していき、足場を安全に確保していったりしている。下にいるオイラには「危ないぞー、下がれ」の声が飛んでくる。隣の集落からも助っ人が参加して総勢9人が作業に参加することとなった。病人を抱えた家以外の集落の殆んどが参加したことになる。

 集落の共同作業といったら、水道・道路・消防などに関するものが普通だ。それが個人の困っていることを集落あげて命がけの作業をしてくれることは異例ですらある。まさに住民自治のモデルになるようなつながりだ。

       

 そろそろお昼のチャイムが鳴るころ、伐採する樹はあと2本となった。一日かかってしまうと思っていた重労働作業も、午前中には終了となる。地元の思いやりが痛いほど伝わってくる。都会ではなかなかこうはいかない。事前にオイラも手作業で竹を伐っておいたり、草刈機で入り口を整備しておいたのでスタートからスムーズに進行もできた。

  

 こんもりしていた樹木はすべてなくなった。これで太陽が見えるようになった。冬も暖かく過ごせる可能性が拡大した。合掌。作業後には、台風の被害にありながらも生き残った秘蔵の「獺祭」で乾杯し、和宮様直々の心のこもった手料理が用意された。畑の野菜を中心とした豚汁をメインに、赤大根の甘酢漬け・ヤーコンのきんぴら・大根の葉のシラス和えが並んだ。いずれも畑からの恵みなので次々お代りが続いた。 これからも地元のために力になることを大切にしていきたい、とあらためて思い入るシーンだった。

コメント
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