わが小さな農園にはほったらかしだが重宝している野菜がいくつかある。その一つが「菊芋」だ。増殖しないようちっちゃい根も燃やすようにしているものの領土拡大の意欲はすさまじい。「そうはいかないぜ」というのが相手の言い分だ。なにしろキャベツくらいのでかい塊茎を次々見せてくれる。鍋にはぴったりの健康野菜だけれどね。
とりあえず、目先の菊芋を掘り出して「味噌漬け」にする。このところ近隣にも好評の味となっているが、とにかく手間がかかってしまうのが難点。掘り出して泥を取り、ざっと水洗いしてから包丁で整える。皮が多いと食感がおちるので適度にカットしていく。そしてさらにタワシで小さい泥を除去する。この過程で毎年ブルブル震えながら作業をしていたが、今年からは暖かい湯で作業をすることにした。
いっぽう、苗を買ってきたブロッコリーがついに実をつけてくれた。しかし蒸してからマヨネーズをかけて食べるが、大き過ぎてこれだけで腹が満腹となってしまう。美味しいことは間違いない。このところ、ブロッコリー育成の失敗はだいぶなくなってきた。とはいっても、種からではないのが気にかかる。
寒さが本格的になってくると、味蕾が紫色になっていくのがわかった。はじめは紫ブロッコリーという品種かとも思ったくらいだった。しかし、全部そうなるわけではないのがわからないところだ。市場では紫になってしまうと半値になってしまうわけあり野菜だ。でも、寒さから身を守るためポリフェノールの一種であるアントシアニンを出すことで甘みも栄養価も高くなってくる。だから、買うなら紫ブロッコリーがお薦めということだ。煮てしまえば緑に戻るから心配は全くない。しばらく、ブロッコリーの収穫は続きそうなので、年越ししても食べられるぞ。