わが家の入口に小さなボケの樹がある。周りの茂みに囲まれて生育はよくない。そのため、不定形な樹形となって邪魔になるので、つい強剪定の対象になってしまう。しかしそんな仕打ちをされながらも、木の根元には黄色いカリンのような実が落ちていた。
ボケ(バラ科)の実の生食は聞いたことがない。まずは実を半分に切ってみる。すると、真ん中にリンゴの種のような粒がきれいに並んでいた。この種をなんとか撒いてみようと思う。これから、となりの茶畑の跡に植えて伸び伸び育ってほしいと思っている。実生だと時間がかかりそうなので、挿し木を挑戦しようと思っている。花はなんとか赤っぽい橙色を咲いてくれるはずだ。
似た仲間に「クサボケ」という日本産の「樹」がある。はじめはこれじゃないかと思っていたが、葉の形や実の大きさや棘の多少などから、わが家のは中国原産の「ボケ」と判断した。やっと、ボケと向かい合うことができたような気がした。