小さな裏山に毎年「斑入りアマドコロ」が顔を出す。寒くなるといつのまにか地上から消えるのでつい視界からはみ出てしまう。しかも、雑草にまみれた場所にあるのでいつも草刈りされる運命になりがちだった。
大きく増殖するわけでもなく、花も雑草のなかに隠れてしまうのでへたすると踏まれてしまうほどに自己主張は控えめだ。しかし、毎年のようにさりげなく咲いてくれる「キジカクシ科」の山野草。葉に白い覆輪があるのが特徴だ。園芸種が多いようだが自生種もあるという。
キジカクシ科はユリ科から新しく分割されたものだが、「キジカクシ」ってなじみがない。雉が隠れるくらい繁茂するアスパラガスのようなものらしいが見た記憶はない。同じ仲間に、オモト・ジャノヒゲ・スズランなどがいる。
斑入りアマドコロは山菜でもあるが、もっぱら観賞用として販売されている。なぜ、裏山にあるかはわからないが、元の地主が植えたのではないかと思われる。残念ながら、ナルコユリのような花は落花して2本ずつの柄だけは残っていた。