山里に生きる道草日記

過密な「まち」から過疎の村に不時着し、そのまま住み込んでしまった、たそがれ武兵衛と好女・皇女!?和宮様とのあたふた日記

くずし字はパズル!?

2024-10-12 09:22:28 | 読書

   役者絵の粋な浮世絵に魅せられて間もないが、その画面の中に俳諧・狂歌・川柳などが出ている場合がある。でもそのほとんどはオラの力では解読できない。そこで、使われている「くずし字」を知っておけばわかるようになるのではと、油井宏子『古文書くずし字・見わけかたの極意』(2013.4 柏書房)を読んでみた。動機は安易だったが、ひらがなは漢字にルーツがあることは分かったものの、同じひらがなでもいろんな漢字が使われていて、さらに崩し方も多様であるのがわかった。

 少なくとも、本書は5~6回は読み直す教科書的な価値はある。だから、くずし字のルーツを知る楽しさはパズルのようだった。しかし、予想以上にそれが難解でもあったのも誤算だ。

 

 たまたま目にした歌舞伎役者・中村芝翫(シカン)の「団扇絵」の俳諧を調べることとなってしまった。風鈴の下の句の「涼しさや」までは読めたが、そこから先が進めない。もちろん、その下の扇子の句も解読不能。最初からつまずいてしまった。本役者絵は、明治維新前年の慶応3年(1867)に混乱の江戸で上演し発行されたもの。どんな役柄だったかがわかると解読のヒントとなるのだけど。

  

 一つの字がわかっても、センテンスとして意味が通じないと判読したことにならない。まるで、始めて外国語に遭遇したような気分だ。だから、江戸庶民は読み書きが大変だったと思われる。だから、世界でも指折りの民間学校の寺子屋や藩の学校が隆盛したこともうなずける。 

 

 なりゆきで 、字典を購入して一字一字解読をしてみたがなかなかの迷宮入り作業となった。何度もやめようかと思ったが、部分的に解読できた喜びも無視できない。書道の心得のある方には書き順がわかるようだが、それが苦手のオラには道は遠い。解読できたと思う方はぜひコメントくださいね。

 

 参考までに、百人一首に出てくる紫式部の和歌で一句。「めぐりあひてみしや それともわかぬまに  雲かくれにし 夜半の月かな」と読めた方は才能あり。(菅野俊輔「江戸のくずし字入門」から)

 これからもしばらく、くずし字とのにらめっこが続くようだ。後期高齢者になり、あとがないのにもかかわらず時間が足りない。長い昼寝・朝寝はしっかりとっているけど。

 

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