山里に生きる道草日記

過密な「まち」から過疎の村に不時着し、そのまま住み込んでしまった、たそがれ武兵衛と好女・皇女!?和宮様とのあたふた日記

絶滅したマツモトセンノウ ?

2021-06-10 22:08:20 | 植物

  先日、農協の直売所で「マツモトセンノウ」を売っていたのを発見。あわてて入手する。植物園の日陰で咲く「フシグロセンノウ」の朱色の鮮やかさに惹かれたが、尾上邸ガーデンで見た「マツモトセンノウ」もまた見事だった。しかもその名前の由来が、高麗屋の松本幸四郎の家紋に似ているからという言われがあるので名前を憶えていた。

                (画像はweb「家紋のいろは」から)

 しかし、家紋の花弁は4弁だが、実際の花弁は5弁だ。しかも、花の形が全く違う。松本という名前がどこから出てきたのかが不明だ。最近の研究では中国・朝鮮に自生する種と同一であることがわかり、したがって、その渡来種が信州松本で栽培されたことで名前がついたという。

 江戸でブームになったマツモトセンノウは明治と共に絶滅したと思われた。それが戦後、長野伊那谷の石垣で自生していたのを発見された。そのためまだ絶滅危惧種に指定されている。

          

 山野草の仲間では、朱色は珍しい。現在のマツモトセンノウには、そのほか赤・白・桃・斑入りなどがあり、花弁もいろいろあるようだ。ついでに、「センノウ」の由来は、むかし京都・嵯峨にある「仙翁寺」で栽培してきたことかららしい。

 一時、日本で絶滅したと思われたマツモトセンノウは不死鳥のように復活を遂げた。松本幸四郎由来説は怪しくなったが、歌舞伎の衰えないパワーを考えるとその説にちなんだ由来だと言ってもいいのかもしれない。この花を見て幸四郎ファンの娘もえらく感激していたけど。

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もう一人の黒子がいた

2021-06-09 22:18:31 | できごと・事件

 和宮様の術後の現状を鑑み、娘のたくましい援農は大きな貢献をもたらした。和宮様は「帰りをもう少し伸ばせないものかのう」と再三要請はしたものの、本日、娘は後ろ髪をひかれるように帰途についた。娘を送る途中で額縁を買い、娘が描いた曼荼羅をセットして家に飾った。

                   

 娘が帰途につく前に新ジャガを収穫しそれを晩餐のささやかな主食とした。昨年収穫したメークイーンを植えて育てたものだった。そのいくつかを持たして餞別とした。大地の恵みは幸せを生み出す源泉だ。それを目の前で実現できるのが農的生活だ、さりげなくと言いたいのだ。

 送るときの車の中では、ジョンレノンの「イマジン」のカバー曲、忌野清志郎の歌を流す。「天国は無い ただ空があるだけ  国境も無い ただ地球があるだけ」と。「夢かも知れない でもその夢を見てるのは きみ一人じゃない」の言葉が響く。

           

 その娘が来る前に、ビワがごっそり届いた。あまりに旨かったのでぐんぐんなくなっていった。種をポット鉢に入れて育てることにしたくらいだ。じつはその送り主こそ娘の姉なのだ。どうもその姉の指令で妹がわが家に派遣されたという背景もあるようだった。つまり、二人の共同作戦によって援農が実現したというわけでもある。作戦は見事に的中し、妹はミッションを見事に果たし、和宮様を供奉(グブ)するオイラとしては晴れがましく思った瞬間だった。  

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梅肉エキスづくりに助っ人大活躍

2021-06-08 22:10:01 | 食彩・山菜・きのこ

 昨日収穫した梅をきょうは終日娘がかかわることとなった。例年だと和宮様が髪を振り乱して格闘してきた梅仕事だった。体調の悪い和宮様に代わって助っ人が梅仕事・梅肉エキスづくりの主役となった。

     

 きれいに洗った梅を木製の「梅割り器」で砕き、その梅から種を包丁で取り去る。こんどはその実の中身を米国製「クイジナート」のフードプロセッサーで細かく粉砕していく。日本製をしのぐ強力なモーター器具なので梅仕事には欠かせない。以前は陶器製のおろし金で延々とすりつぶしていたのだった。

    

 そして、すりつぶした梅を布に移し、それを絞って果汁を集めていく。いよいよ梅肉エキスへ接近だ。大き目の青梅500個ピッタリを潰した。若い助っ人の素早い活躍で和宮様も安心して目を細めていたご様子だった。

            

 いよいよ最後の行程となり、ホーロー鍋で煮詰めていく。気温は30度を超えている暑さなので急遽扇風機を取り出す。ここまで来ればあとは水分の蒸発を待つのみ。ただしときどき、焦げつかないようかき回したり、アクを取っていく。

 今までは三日ほどかかった梅肉エキスづくりだったが、若い助っ人の活躍で一日でゴール直前までに至った。そのうえさらに、梅仕事だけではなくその合間に洗濯物を畳んだり、食器を片づけたりそれらを進んでやっていく中身の濃さも見逃せない。そうした朝から深夜までの活躍に娘の成長を見る。

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梅の収穫に枝豆の植え付けに

2021-06-07 22:54:05 | 農作業・野菜

 毎年のようにお世話になっている尾上邸の梅林に朝から娘と直行する。「青梅」を収穫せよという和宮様の勅命が出されたからだ。青梅で作った梅肉エキスは毎朝のジュースには欠かせない健康食材でもあるからだ。ダンボール3箱分をたっぷり収穫させてもらった。小さい梅は梅ジュースにする。

                      

 娘も久しぶりの木登りに意欲満々。いつも以上に表皮がきれいな梅に「これは市場に出しても通用する梅だね」と満足しあう。快く梅林を提供していただいた尾上さんに頭が下がる。しかし、ここ数年そのオープンガーデンにある山野草を盗掘する輩が後を絶たないとがっかりしている。なんとかせねば。

                 

 午前中に梅を収穫した後、午後は枝豆の植え付けをまた二人で行う。大豆づくりならもう少し後半でいいが、いまからだとカメムシの洗礼を受けてしまう。そのため、しっかり防虫網を張っていく。

               

 一人だと一日がかりの作業だがあっという間に枝豆の畑が出来上がる。農業はやはり豊富な労働力が必要であることを痛感させられる。時間がまだあったので、役割を終えた「野良坊」の一斉抜根や桑の実の収穫、水撒きをやっていく。気がついたときは19時になろうとしていた。さすがに疲れたので風呂で汗を流す。スローライフは忙しい。とはいえ、心はいのちを共有する喜びがある。        

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タチアオイを植え付ける

2021-06-06 22:58:43 | バタフライガーデン

 元茶畑のバタフライガーデン予定地は3面あるが、きょうは2面の周囲に「タチアオイ」を助っ人に来た娘と一緒に植え付ける。まだ抜根した茶樹が中央に山積みされているので今のところその周辺部しか植物の植込みはできない。

                        

 タチアオイの種を先月ポットに撒いたもののなかなか芽が出なかったが、なんとか葉が出たので植えていく。しかし、やや暖かい地域ではすでに立派な花を咲かせている。なんとか秋になるまでに花をつけてくれるかどうかは微妙。それでも、なんだかんだ50株ほどを植えていく。娘もてきぱき作業に専念してくれる。二人だと労働効率がいかに早いかが実感する。ありがたいことだ。

                   

 うまくいけば、2m近く背が伸び次々花を咲かせてくれる。イングリッシュガーデンの定番中の定番でもあるノーブルな立ち姿となる(画像はweb[ヤサシイエンゲイ」から)。咲いてみないとわからないが、八重咲か一重咲か、花色は何色なのか、品種の名前は何か、等々はわからないがそれも楽しみだ。

     

 しかし、このところの雨で雑草が元気になっている。「メヒシバ」だろうか、地面にびっしり根を這って手では排除できない。草取り用の「ねじり鎌」で腰を入れて駆除していく。汗がタラタラ流れる。場所によって雑草が違うのが面白い。1面は山側の斜面にあるので、綿毛で飛んでいく「ベニバナボロギク」「コセンダングサ」が多かった。そういう意味では、2面は平地にあるので匍匐状で増えていく、つまり飛んでいかないメヒシバが多いということが推測できる。同じ荒地でも雑草の生き残り戦略の違いが見て取れる。

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ついに娘がやってきた

2021-06-05 21:50:34 | バタフライガーデン

 5~6年ぶりだろうか、仕事の合間を利用して久しぶりに娘がやってきた。さっそく抜根した枯れ木を燃やしてもらった。もちろん、ただ燃やすだけではなく、焼き芋をつくってもらったり、夕飯のうどんを茹でてもらったりの作業は欠かせない。

     

 最近の焼き芋づくりは焼き過ぎて失敗しているので、しっかり様子を見てもらったおかげで美味しくできあがる。また、熾火がたっぷりできたせいかうどんもじっくり堪能できた。ありがたい。オイラだけだとあちこち脳髄が揺れてしまうのでいつも専念でききれていなかった。その意味で、ファイヤーキーパーを娘に任していたおかげで安心してほかの作業を完遂できた。

       

 夜の部は、眠い目をこすりながら娘は曼荼羅デザインをつくってくれた。趣味とはいえ「これならネットで販売できるぞ」と言うと、「えへへ」と笑う。

                  

 慣れた手つきで1時間ほどで完成する。画像のピントがあっていないが、点描も見事だ。下書きはほとんどしていない。これを描いているとすべてを忘れ集中できるという。このことでストレスを解消しているわけだ。さて、明日はどんな作業をしてくれるか楽しみとなった。    

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「イボタノキ」が7本もあった

2021-06-04 10:46:18 | 植物

わが家の周辺にふだん目立たない樹がいくつかある。そのうちの一つが「イボタノキ」(モクセイ科)だった。名前が面白いが地味な樹木だ。ここに来る「イボタロウカイガラムシ」が樹皮に分泌する「イボタ蝋」をむかしの人は活用していた。

          

 名前のとおりの「イボ取り」「止血」をはじめ、ロウソク・艶出しなど効能は広い。頑健なので生け垣に使ったり、塩害・大気汚染にも強いということで道路樹にも活用される。今の時期には花の香りに惹かれる。

     

 その丈夫さから「ライラック」の台木としても活用されている。よく見ると花の清楚な白がいい。実はネズミモチのような黒っぽい色になるが目立たない。葉はその場所によりまちまちな形なので種類の同定が難しい。これからもっと注目したいとまずは花瓶(ガラス瓶だけど)で花を愛でることにする。

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モロッコインゲンって、ナニ?

2021-06-03 22:06:19 | 野菜・果樹

   和宮様が好物だというインゲンはすでに定植している。そこで、「モロッコインゲン」という種を試しに入手する。種はふつうのインゲンよりジャンボだった。また、成長も早くまもなく芽を出したので、さっそく畑に定植していく。

                        

 モロッコインゲンは、「平さやインゲン」の仲間で、タキイ種苗が登録した品種。莢を写真で見るとふつうのインゲンより平べったくて長く大きい。筋がなく、味は見た目より柔らかいという。原産地は中南米というが、「モロッコ」という名前がついているのが謎だった。

   

 そんなことを思いながら、近所から支柱にする細い竹を貰ってくる。ついでに新ジャガもいただいた。

 この「モロッコインゲン」が登場したのは戦時体制華やかな昭和初期。じつはそのころはやっていたのはモロッコを舞台にした映画「カサブランカ」が一世を風靡していて、「モロッコ」ブームがあった。それでこの名前を付けたらしい。

 映画としては反ナチスの背景だったが、主人公役のボガードとバーグマンの苦渋のラブロマンスが戦時体制に疲れ気味の日本の民衆の心に響いたのだろう。ネーミングのセンスに今更ながら感心する。

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ウマノスズクサの種を入手

2021-06-02 22:22:57 | 植物

 前々から、ジャコウアゲハの食草である「ウマノスズクサ」の苗を入手したいと思っていたが、希少種の山野草ということでなかなか手が出ない。そこで種なら入手できるかをネットで調べたらなんとか入手することができた。そのうちに、ウマノスズクサには、「草本」と「木本」があることがわかってきた。草本の種は翼がついていた。

      

 いっぽう、木本の方は、「オオバウマノスズクサ」といって、草本の種とはずいぶん違うものだった。米粒ほどの大きさだった。問題は発芽するかどうかだ。さっそく、それぞれポット鉢に植えてみる。

              

 草本の方は、台湾の恒春に自生する「アリストロキア・タガラ」という品種だった。日本産は県によっては絶滅危惧種に指定しているほどで、なかなか自然界では出会わない。花は食虫植物のような形をしているが、虫は食べないようだ。(画像はweb「ever green」から)

                                                              

   「オオバウマノスズクサ」の葉は、ヤマノイモの葉に似ている。そのため、けっこう見過ごしているのかもしれない。だが、サクソホーンのような花にはまだお目にかかっていない。ぜひ、育ててジャコウアゲハをふやしたいものだ。しかし、あまり早く出すと幼虫に食べられて失敗することがあるらしい。3年後定植するくらいのスパンが必要のようだ(画像は webの「hiro ken 花さんぽ」から)。

                    

 3年前にわが畑にやってきた「ジャコウアゲハ」はその後音沙汰はない(画像は2018.9.17my blogから)。体が赤いのと妖艶な翅が魅力的だった。食草がないのによく来てくれたもんだ。だから、それをなんとか復活させたいと「バタフライガーデン」を作ってみることにしたわけでもある。外来種の花には大きなアゲハが乱舞しているのが皮肉だが、なんとか在来種の花に来てもらいたい。

       

     

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草刈り寸前だった「斑入りアマドコロ」

2021-06-01 23:01:10 | 植物

 小さな裏山に毎年「斑入りアマドコロ」が顔を出す。寒くなるといつのまにか地上から消えるのでつい視界からはみ出てしまう。しかも、雑草にまみれた場所にあるのでいつも草刈りされる運命になりがちだった。

 大きく増殖するわけでもなく、花も雑草のなかに隠れてしまうのでへたすると踏まれてしまうほどに自己主張は控えめだ。しかし、毎年のようにさりげなく咲いてくれる「キジカクシ科」の山野草。葉に白い覆輪があるのが特徴だ。園芸種が多いようだが自生種もあるという。

    

  キジカクシ科はユリ科から新しく分割されたものだが、「キジカクシ」ってなじみがない。雉が隠れるくらい繁茂するアスパラガスのようなものらしいが見た記憶はない。同じ仲間に、オモト・ジャノヒゲ・スズランなどがいる。

 斑入りアマドコロは山菜でもあるが、もっぱら観賞用として販売されている。なぜ、裏山にあるかはわからないが、元の地主が植えたのではないかと思われる。残念ながら、ナルコユリのような花は落花して2本ずつの柄だけは残っていた。

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