石碑調査(栃木県限定)と拓本等について(瀧澤龍雄)

石碑の調査(栃木県内限定)を拓本を採りながら行っています。所在地などの問い合わせは不可です。投稿は、実名でお願いします。

佐野市閑馬町・千庚申山の庚申塔調査最終作業終了。只今調査済み庚申塔の数は715基です。

2020年07月06日 | Weblog

今回は、私を入れていつものように三人での庚申塔調査するための下準備作業でしたが、今日は御忙しいところを末武さんも参加しての4人組で行いました。また、一通りの作業終了後は、埋もれていて見えぬ庚申塔探索作業を皆で行い、いくつもの新たな庚申塔を土中から発見して掘り起こし作業を行いました。そんな訳で、またしても1基も新たな庚申塔の調査は行いませんでしたが、今回こそこの作業をもって長い間の下準備作業を完了させようと全員が張り切りました。
最初の写真は、今回の最終地点である鶉坂突端地区の竹刈り払いと、南からの爽やかな空気を取り入れるための最終キャンプ地整地作業姿です。写真右側に見える①番号の付いた四角柱庚申塔は、ここでは立っていますがこの姿にするまでには4人の総力を使って桜の大木2本の間に横倒しとなって、今では根元の幹に深く食い込んでびくとも動かない庚申塔を引き出すまでの大仕事となりました。兎に角、今回の作業中で最もハードな仕事ゆえに、4人が集まったからこそその太い桜の幹から引き抜くことが出来ました。その難題を、今回は最初にしましたので、こうしてこれも同じく地中に埋もれていた台座の上に据えることに成功し、この写真に偶然その姿が映っている次第です。なお、この四角柱の先は鶉坂を新しく切り開いたための断崖絶壁となってます。
なお⓶と⓷の横倒しの自然石庚申塔、しかもそのうちの一基はうつ伏せという状態の大きな庚申塔です。何しろ①の庚申塔作業でその時の全力を投入してしまったので、少し体力回復を図ってからしようと少し軽作業に入って、それから後に引き起こすことにしました。兎に角、この地が私たちにとっては最終地点となるので、快適な基地にしようと竹藪を刈り払い、空を覆う樹木を切り払ってはその幹を三人でかたずけている一コマです。もちろん最初にここへ来たときは、鬱蒼とした陰湿感たっぷりの風景でしたが、この時点ですでに快適さは十分ですが、今度は景観をも大切にしようとの発案でその空間を広げている所です。誰が来ても、ここでのんびりと過ごせる場所になるように、という思いも込めて‼

次の写真は、⓶と⓷の自然石庚申塔が倒れているので、これも一人や二人の力では天地を覆すのは無理な大きさと重さの自然石。しかし今回は4人、やってみると意外と簡単に2基ともひっくり返すことが出来ました。もちろん地に付していた「庚申」の文字も確認できました。が、これを今度は誰がどうやって起こすことが出来るかの話となり、結局はこのまま横倒しのままになるのではないかと危惧しています。


次の写真は、あっという間にお昼時間となったので、その前に今回の庚申山調査に参加されました集合写真を、初めて撮ろうということになりました。この真夏の季節に大汗をかきながら働かされた、多分一生忘れられない庚申塔調査の思い出深い写真となることでしょう。しかしこの頃では、ここへ毎週来るのは、庚申塔調査よりも、この山中で子供のころに「自分たちだけの陣地」作りをして無我夢中になって遊んだ頃を思い出しながら、楽しむために来ているような感覚かなと思っています。しかしこれで、長い間の竹藪との戦いも終了かと思うと気が抜けてしまうが、何とまだまだ調査していない庚申塔が100基以上は残っているという山口氏の言葉に、「まだまだ、先が長い」と、気を引き締めるのだった。そして鶉坂参道を切り開いた両側には延々と横倒しのまま地表に置かれている、まだ未調査の庚申塔光景を眺めては結局今月一杯は、それらの調査だけで思ってしまうことを実感した。

その後の8月以後は、山頂などの気になる庚申塔の拓本採り、本当に一か所に800基を超える庚申塔の恐ろしさを実感する。まずは目の前のことだけを考え、先のことは考えないことにしよう。!

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