一日の王

「背には嚢、手には杖。一日の王が出発する」尾崎喜八

経ヶ岳~多良岳縦走 ……まさかまさかの雪山と霧氷であった……

2013年04月07日 | 多良山系
30年来の友人であるヤスさんが、
今夏、北アルプスの単独行を決意した。
7月下旬に実行予定とかで、
あと4ヶ月もないので、
ガシガシ登って体力強化をしたいとのこと。

かねてより多良山系を歩いてみたいという要望を聞いていたので、
今日は、経ヶ岳から多良岳への縦走をすることにした。


ネットで大村市の天気予報を見てみると、
4月7日(日)は朝から晴れマークが付いていた。
各地で暴風雨警報などが出ている状況だったので心配していたのだが、
「これなら安心」と気分良く出掛けたのだった。

ところが黒木登山口に着いてみると、
霙(みぞれ)が降っている。
〈オイオイ〉
と思いつつも、多良山系の盟主・経ヶ岳に御挨拶。
いつ見ても経ヶ岳は男前でカッコイイ。
ヤスさんも経ヶ岳を見て、すっかり魅せられた様子。


駐車場に車を駐め、準備をし、軽くストレッチ。
霙降る中を歩き出す。
〈まあ、すぐに晴れるだろう〉
と高をくくっていたのだが……


6:53
黒木登山口を出発。
登山口にはサツマイナモリがたくさん咲いていた。


7:05
舞岳ルートにとりつく。
今日は、登り一辺倒の舞岳ルートで、ヤスさんの脚力強化に協力。


「いや~、ずっと急登ですね~」
とヤスさん。


霙(みぞれ)に代わって霰(あられ)が降ってきた。


みるみる地面が白くなっていく。


岩場にさしかかる。


滑らないように気をつけて、慎重に登って行く。


8:11
展望岩に到着。
下界には、雪はまったく無い。


なのに山は雪がますます多くなってきた。
風も強くなってきた。
途中、経ヶ岳が見えた。


8:33
舞岳山頂に到着。
狭い山頂なので、苦労して写真を撮る。


舞岳山頂を過ぎると、もう雪山の様相。


「いや~、ビックリですよ!」
とヤスさん。


8:55
中山越からの道と出合う。


新しい道標ができていた。


ここからまた急登が続く。


「ヤスさん、もうすぐ山頂ですよ~」


〈これは、もしかして……〉


標高1000m程度の山で、
4月に雪が積もるのも珍しいけれど、
霧氷ができているなんて……ビックリ。


9:29
経ヶ岳山頂に到着。


つげ尾ルートの方へちょっと行ってみる。


こちらにもカワイイ霧氷ができていた。


9:39
経ヶ岳山頂を出発。
注意しながら下って行く。


10:19
中山越に到着。
しばし休憩の後、出発。


ダラダラとした登り。
ここはけっこうキツイ。


時折、陽射しが雪面を輝かせる。


10:49
笹岳分岐を通過。


この辺りから、自然が創り上げた庭園が始まる。


春の花もたくさん咲いている。



春の花と雪のコラボ。
ハルトラノオ、


エイザンスミレ、


そして、ホソバナコバイモ。
花が落ちて雪に刺さり、実が顔を出している。


この縦走路には、オオキツネノカミソリの葉も多く見られた。


大きなヒメシャラの木が見えると、金泉寺分岐はもうすぐ。


11:31
多良岳にとりつく。


大きなアカガシの木や、


岩に彫られた梵字を見ながら登って行く。


11:51
国見岳に到着。
展望を楽しむ。


経ヶ岳が見えた。
「あそこから歩いてきたんですね」
とヤスさん。


多良山系の他の山々も見え、
「イイ山域ですね~」と感慨深そう。


12:02
多良岳山頂に到着。


しばらく寛いだ後、
12:11
多良岳山頂を出発。

12:33
金泉寺に到着。
ここで昼食。


13:10
金泉寺を出発。

13:17
西野越を通過。
オオキツネノカミソリの葉が美しく生い茂る群生地を見ながら下って行く。
「夏には必ず見に来ますよ」
とヤスさん。


沢沿いには花がたくさん咲いていた。


この小さな滝は、私のお気に入り。
ずっと奥まで続いている。


なんて楽しい道なんだろう。


14:17
八丁谷の林道に出る。
林道はずっとサツマイナモリの群落が続いていた。


14:34
黒木駐車場に戻ってくる。
約7時間の山歩きであった。
再び、経ヶ岳に御挨拶。


「あのテッペンに登ってきたんですね~」
とヤスさん。
多良山系は、ヤスさんの大好きな山域になったようだった。

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