
薄口醤油は濃口よりも塩分が2%程度高く、色が淡いので「炊き合わせ」などによく使われる。魯山人は著書の中で経済的な醤油であり、どんどん使って欲しいと語っている。私は鰻のタレなどには濃口醤油を用いるが、煮物には薄口7:濃口3位の割合で合わせて使っている。
西日本と違って東日本では濃口醤油が主流である。北関東に転勤になった時、薄口が百貨店まで出向かないと買えないことを知り、ひどくショックを受け、つくづく食文化の違いを感じたものだ。濃口のみではおいしい料理を作るのは難しい。関西から進出してきた有名割烹で食事をすれば、この意味がわかると思う。