葉室麟の「風かおる」を読んだ。
2017年、葉室麟が、亡くなる2年ほど前の作品だ。
「妻敵討ち」の旅から帰った養父は、死病に侵されながら
妻敵討ちをさとした誰かと果し合いをするという。
何とか、思いとどまらることができないかと鍼灸医
の娘は、思い悩む。
何やら、今までの葉室麟とちょっと違った話のように
思えた。
後半までは、謎解きに近い形で、延々と続く。なぜ、誰と
果し合いをするというのだ。
しかし、後半になると一変する。謎が解け始めると同時に、
人間の醜さやうす汚さが全面に出くるのだ。
そして、最後がなかなか良い。
風がかおるように生きなければ。
というのが、葉室麟の残したかった言葉なのだろう。
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