ミステリーな森の生活

洋書ミステリー、英語学習、洋画レビューなどから始めましたが、今は、種々雑多(山岳小説、落語など)です。

風かおる(葉室麟)

2024年07月05日 | 時代劇はミステリー

葉室麟の「風かおる」を読んだ。

2017年、葉室麟が、亡くなる2年ほど前の作品だ。

「妻敵討ち」の旅から帰った養父は、死病に侵されながら
妻敵討ちをさとした誰かと果し合いをするという。

何とか、思いとどまらることができないかと鍼灸医
の娘は、思い悩む。

何やら、今までの葉室麟とちょっと違った話のように
思えた。

後半までは、謎解きに近い形で、延々と続く。なぜ、誰と
果し合いをするというのだ。

しかし、後半になると一変する。謎が解け始めると同時に、
人間の醜さやうす汚さが全面に出くるのだ。

そして、最後がなかなか良い。

風がかおるように生きなければ。
というのが、葉室麟の残したかった言葉なのだろう。


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