エル・ブリの夢3:しとやかなアボカド・ロール

★飛び込み記事です★

■タラバ蟹のアボカドロール、キャビア添え
テーブルに届いたのは、これぞ和食の花皿に、緑の巻物がのり、華やかに黒と赤で飾られたロールでした。
一瞬、脳裏によぎるのは、20年前、NYの五番街、人気の寿司屋のドラゴン・ロール！ (笑)
熟れ熟れのアボカドで、普通の長粒米プラス胡麻とサーモンを巻き、とびっこを飾り、マヨネーズをかけた衝撃(笑)。異文化交流にドギマギしたのでした。

このロール、とてもいい香りがします。アボカドの香りに、ライムの香りがのる。
緑＝アボカドに、赤＝鱒子か？、黒＝キャビアが映えます。緑の合間から、白が見えてきれい。
おー！ナイフを入れれば、中央はタラバ蟹の紅白。ふふ、きれい。
ナッツと麹の香りが隠れているソースを絡ませると、とても美味しい！

ふと、気づきます。この人のお料理は優しい。食べやすい工夫がしてあります。驚きを内包する形であっても、見世物ではない。それぞれの味覚の組み立てに、配慮が深い。うん、これがエル・ブリの歩いてきた道、熱望された食の底にある想いの一つなのかと思うのです。


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