トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

二点位置流れ・昆虫スコイぜ!「キタキチョウの繁殖」

2023-10-15 | 小父のお隣さん

 キタキチョウなんて「春が来た来た」の「来た」であって越冬成虫が姿を現す節分の頃に「春がきたかぁ…」と思いつつ飛翔を追視する程度の役割だった。ハギやネムノキに産卵し幼虫は育つ、程度の認識しかなかったものの現実には幼虫や蛹すら見たことは無い存在でもあったのだ。それが今期播種し育てたメドハギの株を定植したらこの株によく集まり産卵していく。そのためもあって卵、幼虫、蛹と身近で見られるようになった。

 この日も水見回りのついでに草地を望んだらキタキチョウが複数群れているのが見えたので寄って数えてみたら8頭ほどいたのだった。株に近づいたのでほとんどは散ってしまったものの1,2頭は近くに居る。メドハギを丹念に観察するまでも無く先端部は丸坊主だしまだ葉のある茎の付近には幼虫も認められた。何よりも羽化寸前の蛹も多数確認でき、既に蛹内に黄色い翅の姿も透けているのだった。羽化寸前になると成体の翅色が透けて見えるのは自宅のジャコウアゲハで毎年見ているから承知はしているが羽化は早朝に終わってしまう関係で羽化は見たことが無い。キタキチョウの羽化も早朝に済んでしまうのかどうかは知らないけれど、安全を考慮するならば朝方には飛翔できる時間が望ましい事は小生にだって理解できるのである。まあ、老化妄動自潰の黄昏期であると言えど時折は健全な色合いも現れる。まさに色即是空空即是色・・・。

 さてさて不思議だったのはトンボ池横のメドハギにあった羽化寸前の蛹にも尾根末端のハギにあった羽化寸前の蛹にも成虫が止まっていた事だ。最初は「羽化体か⁉」と思ったけれど飛び去った後の蛹は中身があった。これは「何でだろう!、何でだろう!」に歌わせれば解が出るやも知れん。シュワッチだったかスコッチだったかそんな名前だったが思い出せない。あーあ、健全な色合いは現世の如く時空に於いては一瞬にも満たないのであった。

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