棚田部の抜根残渣物がそのままでは泥上げに差し支える。夏の盛りに抜根除去したカサスゲやヨバイクサなどが主であるから嵩張ったり泥付きの根部がそのままで重かったりで場外搬出まで意欲が湧かなかったのだった。
時、晩秋に至ってはそうもいかず一輪車とフォークで搬出を始めたのだが畔の窪みからニホンアカガエルが飛び出した。残渣物の陰で静かにしているので撮影したのだが透明感のある体色とプックリと膨らんだように見える腹部から「健康なメスガエル」と観た。だからどうと言う事も無いけれどカエルが生息する水域もある意味「健康体」なのであろう。ニホンアカガエルの皆様方、まだ冬眠に入るのは早いらしくて草地や林内でひとっ飛び、二っ飛びするのによく出会う。考えるまでも無く虫を捕食し自身もまた捕食される立場だけれどながめていると美しい姿態でもある。
少年期の事、稲刈りの終わった田圃で稲わらを燃やし缶詰の空き缶でアカガエルを茹でて腿を試食したのを思い出した。まあ、小生も食物連鎖の一画に住まわせてもらっているのだ。