トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

トウキョウサンショウウオの孵化

2017-04-23 | 小父のお隣さん
 産卵されてから約50日経過した里子たち、ほとんどが卵嚢から出たのだが出れずに残っている個体もいる。成長せず途中で死んだ胚もあるしカビも見られるようになったので卵嚢から出してやった。
 ついでに水槽を上から撮影しA4版にプリントし数を数えてみたら約250匹だった。不正確なのはプリント上の箱の底一辺が僅かに入らず、幅1mmにも満たない幼生の判別不能な個体が出てしまったからだ。欲をかきギリギリを狙ったのが裏目に出てしまった。
 
        脱出できない個体      孵化体

いつもの様に水が引き…

2017-04-22 | 水辺環境の保全
 春の嵐で24時間雨量170mmを記録し、一番の懸念は水辺のトラブルである。雨上がりの点検では送水管の吐水量も心配する事無く、泥水池なども越流や崩壊も無かったから、水源地は巡回確認だけで良いかと思っていた翌日、吐水量が大幅に減ってしまった。山からの出水量はタイムラグもあるし、増水後にトラブルがある事も普通だから、スコップや鍬、土嚢袋を持って隣沢の取水地に向かった。

           取水路の底抜け ➡  取水機能復活

 表題の様に「ちあきなおみ」の「喝采」をもじって歌っている場合では無く「渇水」直前だったのが一目瞭然の取水地の状況であった。
 取水路は堤が底抜けして取水升に水が行っていないし、沢止め工を施した最下段も底抜けし、今まで堆積していた土砂まで流出している。取水路は玉石を運び砂礫を被せて取水升への水流を復活させたが、沢止め工の底抜けは規模が大きく玉石程度では補修が出来ない。
 しかし、このまま放置すれば上段の沢止め工部分まで浸食が進み、取水升より河床が下がってしまう。こうなると個人の努力での取水は不可能になり水系を放棄せざるを得なくなるのだ。

 土嚢は用意してあるものの、この状況下では役立たずで、他に道具も準備してなかったから応急処置として倒木の幹を運んで底抜けした部分に抵抗体として据えた。これで大幅な流出は抑制されるだろう。後は出水の度に流される土砂で自然に埋まるのを期待する。
 今回の雨量で最下段が底抜けしてしまった事を除けば、沢止め工の段差工を施した上部は土砂の流入堆積で埋まり安定した河床の傾斜が出来た。これで川幅いっぱいを使った取水路を施せる。

 悩みの種は同じ取水升から取水している部農会の手の下し方だ。取水地が崩壊した時も全く復旧や保全活動をしなくて復旧させた後は取水升からの排砂路に寄生して取水していた。小生が管の破損個所を確認し、結果的に取水升に接続したのだが、相変わらず取水升からのオーバーフロー部に玉石で仕切って水を溜めようとする。オーバーフローの意味や排砂機能の重要性すら理解していないのではと思ってしまう相手が水利権者なので始末が悪い。

 小生の水系は送水が無ければ「即、環境問題」で「水生生物全滅」、部農会への送水は、無くても別系統があり特段困らない環境なので、正直、足を引っ張らないでほしいと思うのだが妙案なし。

今日のトンボ「クロスジギン山な日」

2017-04-22 | 小父のお隣さん
 泥水池を見回り中、畦の上にヤゴの外殻とトンボの翅、シュレーゲルアオガエルの卵があった。一画面に収めるには小さくなりすぎるから外殻だけ寄せて写してみた。外殻が表土の上に有ったのも疑問で、まだトンボの少ない時期に中型トンボの翅だけあるのも解せなかった。

 謎解きはともかく、外殻を見て「ビビビッ!」と来たので、三日月池に行ってみた。予想的中の万馬券で、クロスジギンヤンマの羽化体があっちにもこっちにもあるではないか。
 言わしてもらえば「乙女に囲まれ蜜の流れる畔に立つイスラム教徒」の心境そのままなのだった。この一帯の中で三日月池がクロスジギンヤンマのヤゴには適している環境とみえ、発生量が抜群なのである。雨水だけの溜池だけれど、これほどいっぺんに羽化体を見れたのは初めてで、ましてやシーズンにようやく入ったばかりなのだ。

 一体一体、撮影しようとしたが数の多さに断念した。羽化体はカサスゲに集中していて、カサスゲの繁茂している水域が好みらしい。昨年の事、繁茂し過ぎを抑制しようとカサスゲの抜き取りをした事があったけれど、その折、根株の中に多くのヤゴがいることが判明し、抜き取りを途中で放棄した。この春も除草しようと眺めたりしてみたものの、ヤゴが居るだろうと手が出なかった場所なのである。

 例年の事だが、羽化体を見ても飛翔体は水域には飛来してこない。成熟するまで安全空域で生活しているのだろうと推測しているものの事実かどうかは分からない。
 今春の池の水は茶水でなく澄んできた。水中のシャジクモの繁茂ぶりも良く見えるのだが、このシャジクモ、どうして池に進出したのかと思う。おおかた水鳥が運んだのであろうけれど、水系のシャジクモよりかなり大振りで立派な姿で、これも不思議だ。

                

春雨じゃ、縫っていこうか…

2017-04-21 | 何よりの楽しみ
 冬の間は木屑にまみれて、春ともなれば糸くずにまみれ…、チョンの間に山仕事なんて、生活品質がだいぶ劣化してしまった。これでは「木aワーカー・オンリーワン」解消で「厭離穢土」の方向性は頭髪の様に薄くなり「林住記」まで影響が出てきた。とは言っても「百姓」の基盤は壊れていないから、ここだけが活きる縁か…。

 先般、子どもの浴衣を作務衣にリフォームしてあったのを更に手直ししたのだが、普段使いの他の二着はボロが目立ってきた。ここは一着新調しないとと決心し手作りする事に決めた。
 用いたい生地は亀田縞等の伝統木綿生地だったものの、街の店頭には無くネットで購入は出来るとしても織り生地は価格が高く、結局はプリント生地にした。度重なる年金の支給値下げやら、其処から天引きされる保険料の値上げなどで、老境に於いて少しばかり心を満たす行為さえ出来にくい。

 さて、図書館に参考になるページは無かったからネットで製図を探した。幾つかあったが微妙に採寸や形が異なる。「これ!」と思える物がなく結局は自分でアレンジしなければならなかった。
 袖の長さや紐の使い方など作務衣や甚平には違いがあるようなのだが定義などどうでも良く、自分で「こうありたい」仕立てがしたいのだ。

 結果は「作務衣でなく甚平でなく」なんともケッタイと言われかねない出来上がりになったが、小生の望んだデザインでの出来上がりとなった。まず「袖は半袖」で長そでが重なると作業し難いのである。ポケットは左側、覆い付き」で、右ポケットだと刈り払いやチェーンソー作業時に邪魔になるし、ポケットを閉じられないと紛失物を発生してしまいかねない。

 いくつか図面を拾い型紙を作り裁断しミシンとアイロンを駆使して作ってみて「すべて鵜呑みは出来ないものだ」と思ったのが「結び紐」のサイズだった。図面をみて不審には思っていたのだが出来上がり幅5㎝では蝶結びが良く似合う飾りリボンで、作業衣に飾りリボンは邪魔になるだけである。ここは取り外し細い紐に替えた。
 経験値があれば「あれ?」で即修正できるのだろうが、こういうところに初心者が陥る穴があった。

              図面通りの紐幅  ➡   紐を替え出来上がり

オオスズメバチ御登場!

2017-04-21 | 小父のお隣さん
 初見は一週間も前なのだが、今年も食草園のヤナギの大木に女王様がいらっしゃいました。トンボ池2を拡幅した結果、ヤナギの幹元を通らねばならなくなったから裾が触れんばかりの距離になって、片思いのあの子とすれ違う様なドキドキ感がある。

 この時期のオオスズメバチは至近距離で見つめていても警戒行動や警告を発する事はまず無いから安心して接近、撮影出来るものの、それだけに威圧感があり圧倒される。
 秋口は「怖い、危ない」感が増大し、こちらから警戒を怠らないが、この時期は精巧で強固な身体を安心して観察でき、その美しさに惚れ惚れし、見ていて飽きがこず、女王蜂の貫禄を堪能する事が出来る。
 とても年間、多くの被害者が発生する最強の蜂族とは思えない「我、関せず」で、愛想もにべもない大物ぶりで、もう「じょっ、女王様まいりました!」と膝を折るしかない下僕になってしまう爺なのだ。

    苔を齧る   木肌を齧る   都合三匹

今日のトンボ「シオカラトンボ♀」出現

2017-04-20 | 小父のお隣さん
 泥水池1の畦から煌めく翅で飛び立ったトンボ。シオカラトンボのメスだった。今日まではアサヒナカワトンボだけだったが、これでようやく主軸となるトンボが出現した事になる。
 煌めく翅で飛翔したとは言え、それは飛び立ちたくて飛んだ訳では無く、小生が驚かしたためであるが、飛び立たなければ気が付きもせず初見は遅れたであろう。
 
 飛びあがったものの飛行は短く3mほどで草むらに降りた。初見の撮影チャンスだから、はやる心を抑え、ボケないように念じシャッターを押した。まあ、なんとか及第点の画像だろう。回り込んで左右から撮影して大満足。

                 

   

ヒオドシチョウだった…

2017-04-20 | 小父のお隣さん
 フイールドの駐車場にタテハチョウがいた。特に確信があった訳でもなかったが気になって撮影し家で図鑑と対象したらヒオドシチョウだった。
 先日、S先生が散策にいらっしゃった折、「ヒオドシチョウの産卵時期で、枝の先端にまとめて産み付けるからわかりやすい」と教えてもらって、まだ萌えないエノキの枝先を眺めていたりしていたのである。まあ、小生は少しばかり燃えたのだった。

 写真の個体はオスなのかメスなのか知らないけれど、個体がいるという事はエノキに産卵した可能性が高くなる。数年前、エノキ林に大発生してびっくりしたのだが、それを捕食する虫も鳥も大挙出現して食物連鎖の妙なる調べに感嘆したものだ。今年もそうなるのかどうか、楽しみといえば楽しみ、哀れといえば哀れでもある。

 食物連鎖の場面で思い出すのはアオダイショウに咥えられた大きなモリアオガエルの表情だ。暴れる事もせず達観したかのように半眼だった。小生の達観境地は来るのだろうか…。まあ、そんなことは驚天動地か。

               翅を閉じた      おしなべてタテハ

**大蔵性増弊局面「人焉んぞ廋さんや」

2017-04-20 | 合混で闘作すれば
     在庫一掃品性問わぬ
         病んでる大臣ところてん ハアコリャコリャ   アウトレッド

     どいつもこいつも資質は持たぬ
         袋破れたゴミの内 ハアコリャコリャ       収拾者

     驕れるものは汚れたままで
         方便便法尻を拭く ハアコリャコリャ        手紙

     資質無くとも道外しても
         演じベロ出しゃ箔が付く ハアコリャコリャ    大困厄者

     永田良いとこ生涯居たい
         小原庄助生き写し ハアコリャコリャ        弥生姐さん

     愕歴高く人品卑し
         国をまやかすノミ虱 ハアコリャコリャ        無宿者

     ノミ虱馬の下痢するお国元                   芭蕉幽

帰りたいが帰れない…

2017-04-19 | 小人閑居して憮然
 今日、一輪車で玉石を拠点まで運ばねばならず、前回の建物基礎周りへの玉石運びで息絶え絶えになった記憶があるから午前で終了と固く決めて作業を開始した。
 下の駐車場が静かで「タケノコ掘りは休日かい…」と思いつつ息ゼイゼイしつつ二車分の玉石を拠点に上げた。傾斜が急な場所が二か所あって、両方とも登る前と登り切っての二回は呼吸を整えなければ動きたくない程の作業になった。

 苦労のかいがあり、先日24時間雨量170mmに叩かれた新設した庇下の、波板から落ちた雨滴で盛り土を減らしている部分に、土留めの玉石を並べる事が出来た。「さて帰ろうか」と言う頃、会友のY氏が到着、「帰れないよ」と言うではないか。
 何のことか理解できなかったが、話を聞いて納得。早速「野次馬」に変身して現場へ行った。行く途中「タケノコ窃盗の罰が当たった」なんて野次馬根性丸出しだったが、現場ではそうもいかず、ジャッキを掛け厚板を差し込めば脱出できそうにも思え、ジャッキを出してもらったのだが、差し込みはできてもハンドルが使えない。
 結局、JAFのレッカーを要請することになった。この車両が邪魔している間は通行不能なので、諸々の時間を加味すると正午まで時間つぶしをせねばならなくなった。

 この場所は狭いS字カーブで、両側とも脱輪容易の場所なのである。フイールドに通うようになって3台の車が脱輪している現場に立ち会った。

ジャコウアゲハ産卵

2017-04-19 | 小父のお隣さん
 17日より庭にジャコウアゲハが飛び交うようになった。外壁に取りついている越冬蛹は羽化していないから他から飛来しているのだろう。17日は産卵するような行動が無かったが18日は間違いなく産卵行動を見せた。
 そのウマノスズクサの葉裏を探すと産み落としたばかりの卵があちこちにある。良くしたもので食草の葉が展開する頃に越冬体は羽化して来るのだ。これから園芸支柱を立て、ウマノスズクサを絡ませ立ち上がらせるのだが、これが結構迷惑で、除草や手入れの邪魔になる。
 とは言え、支柱を立てないと地上に這った蔓葉で幼虫は生活せねばならないし、幼虫は毎日の事、小生はたまにの作業で、そうなると「毎日」の方を優先せざるを得ない。WKYの小生としては致し方ないチョイスなのである。

 話は変わるが先日の事、出所は忘れたけれど「生垣の手入れに続き、タンポポの花茎もすべて切り捨てられた」という内容を記憶している。おそらく綿毛が迷惑千万と思っての事だろうが、このような感覚は小生には理解できない世界だ。
 まあ、「カエルやセミの鳴き声が煩い」「落ち葉が迷惑だ」はてまた「子供の声がうるさいから」等々、おかしいのはどっちだと尋ねたいが気が弱くて…。

                ➡ 

シュレーゲルアオガエル産卵した

2017-04-18 | 小父のお隣さん
 思わぬ春の嵐だった。24時間雨量170mmの数字が出ている。これだけの雨量があると小さな水系の被害が気になって、雨雲が去ったのを衛星画像で確認して出かけた。
 確かに出水は激しく名残りの増水が見られたものの、越流や畦の流出などは無くホッとしたのだが、冬に護岸を行った棚田の竹が増水で浮き、流されている。まあ、この程度なら戻せば済む事なので被害なしと思いたい。
 一旦被害を受けると多大な労力を費やさねばならない水源の状態は、吐水量を見る限りでは緊急性は無いようなのだが、近日中に確認も含め手入れに出向く必要はあるだろう。

 その棚田の護岸用に敷設した孟宗竹の脇にシュレーゲルアオガエルの卵胞が二つあった。恐らく降雨中、増水で水位が上がった水際線に産卵したのだろう、通常より高い位置にある。これでは孵化したオタマジャクシが竹を乗り越え水中に戻る事が出来ない。その前に、雨で保護泡が流され卵が露出しているから直射と乾燥で死滅しかねない。
 スコップが手元になかったから日陰の水際線に移動させるのは翌日にする。気温は夏日の予想だが直射はきつくなさそうなので大丈夫だろう。

            その1           その2

各地の春を頂く…木の芽と言っても三種類

2017-04-18 | 何よりの楽しみ
 「春の山菜」は、郷里にいた頃は遊びの一環で採集しに歩いたものだが、現在は目の前にあっても採集する事はまず無い。フキやタラノキ、タケノコ、ワラビなど増殖や維持管理する手間は投じるけれど、それは食べるためでなく「景観植物」「環境植物」としての位置づけなので格好良く言えば採集しないのは「ポリシー」なのである。

 だから季節の山菜を口に出来るのは全てが頂き物、と相成る。これは分け与えてくれる人の愛なることでもあるのだ。
 さて、今回はたまたまであるけれど一挙に三地域が集結した。フキノトウとコゴミは魚沼産、タラノメとアシタバ、シイタケは房総産、ワラビは静岡産である。まあ、山菜好きは周囲にゴマンと居るけれど、小生の様に各産地の山菜をタダで食べているケースは稀ではないだろうか。シイタケは干しシイタケに、アシタバとタラノメは茹でてフキ味噌和えとマヨネーズで、ワラビは重曹湯漬けで一晩アク抜き中、フキノトウはフキ味噌にした。

 この中で一番長く楽しめるのはフキ味噌で、作りも一番手間暇かける。今回ざく切りにしレンジでしんなりさせ叩き包丁で微塵にしてからフライパンで調理開始した。ここが何時もと異なる手順で、もう一点異なる仕立ては七味唐辛子を入れた事である。何振りか入れたのだがフキ味噌特有の濃厚さで唐辛子の味わいは全面に出てこない。しかしながら、少々味見しただけで頭皮に発汗したし、残り味の中に少々辛みを感じるから、七味唐辛子そのものは隠されてしまったようでも効き目は出ている。
 このフキ味噌を郷里魚沼コシヒカリの炊き立てご飯に乗っけて食らいつけば、それだけで小生には「グルメ」なのである。今回は何十年ぶりのタラノメをフキ味噌和えで食してみた。これも結構イケた。

 山菜寄せ集め ➡  加熱後、微塵に ➡  煮詰めて一丁上がり

 余談だが「木の芽」と言えば郷里は「アケビの新芽」で、当地は「タラノメ」、関西方面だったかは「サンショウ」だとか。今でもアケビの新芽を「食べる」と云うと驚かれる。

庭にジャコウアゲハ来た!

2017-04-17 | 小父のお隣さん
 天気は下り坂の予報だが空は晴れている。出かけようかと窓の外を見ていたら黒いチョウが飛来した。それだけで「ジャコウアゲハ」と断定する。ケータイ片手に窓を開け止まるのを待ったがついに動きを止めなかった。上下動も激しく落ち着かない飛び方だったから、「産卵したい」というより「偵察に来た」、そんな様子だ。

 庭のウマノスズクサは「葉が出たのか…」と思って偵察ならぬ点検したところ、シュートは30㎝ほど伸ばしている芽もあって、昨季より芽生えの本数が多い。例年、結実するまでには至らず、食い尽くされる事、数回の試練を負うウマノスズクサなのだが、思わぬところから生えてくる。直根で匍匐根、繁殖根は無いだろうにと思うのだが、今年は小生が貴重果実に指定し囲い者にしているイガホウズキの鉢からシュートを出してしまった。
 これでは二者択一は出来ない関係になってしまい二股交際の始まりである。小生的には矜持もけじめも持ち合わせていると思うからミツマタは育成しても四股やら六股やらという器用さは不可能だ。

 なんでジャコウアゲハと親交があるかと言われても招いた訳では無い。ウマノスズクサの花が面白くて庭に移植したので呼び込んでしまったのだ。お蔭様で花を見たのは最初の1年だけで、それ以来食い尽くされる事、数度のシーズンが続いている。もう「寂光、アゲハ!」と言いたいのだが、きっと寂光ががやく地に行っても舞われているのだろう。
 まあ、身体の一部だけ、頭部はだいぶ以前から寂光を放っているからジャコウアゲハにとって我が庭は浄土なのであろうか…。それではおいらは阿弥陀様か、いえいえもったいない駄目駄様でよい。

**想春賦

2017-04-17 | 温故痴新
 服新た花樹ふぶき下に若人ら笑まひのにおひ遙かあの時
       なでしこが花見るごとにをとめらが得笑まひのにおひ思ほゆるかも  大伴家持

 吹きも吹くうそ十八で国紛う永田の畦のうそ吹きの駄花
       もののふの八十娘子らが汲みまがふ寺井の上の堅香子の花     大伴家持

 ムラサキのにほえる森に入る時ぞ人知らぬゆえ我独り占め
       紫草のにほえる妹を憎しあらば人妻ゆゑに我恋ひめやも       大海人皇子

 春の山繁みに咲けるキンランの知られて失せる哀しきものそ
       春の野の繁みに咲ける姫百合の知らえぬ恋は苦しきものそ      大伴坂上郎女

筒状を裏返す

2017-04-17 | 今日は真面目に
 ミシンで縫い、筒状になった花緒を裏返す道具を頼まれて試作してみた。幅25mmほどで350mmほどの長さを裏返すのは楽ではない。今までどうやっていたかと言うと菜箸で押し込み裏返していたのだ。
 こういう改善は作業者自らが工夫して可能な範疇と思えるのだけれど、現実はそうではないらしい。とは言え創意工夫は嫌いではないから受けて坐して考える。これが苦労の初めでしょうか…。
 ああだこうだは妄想の世界で、実体験が無い中で形にするのはビミョーなところがあり、プロトタイプは挿入具の横幅が広く、送り難くなってお持ち帰り・・・・・・・・。

 その反省を生かして3種類の裏返し棒を作ってみた。作業に適えば1種類で良いのだが、悲しいかな実体験が無い。そのため「3種の仁義」で当たりを待つ作戦にした。
 「仁義」は誤字では無く、まあ、文字通り仁義を通し三者択一にしたためで、それでも固定台は1台で済ませたいから、とりあえず3種固定されるように作って工場に置いてきた。
 試作品をブラッシュアップや別途工夫などするには実務体験が必要なので、結果は後日である。
             固定台        三種の先端部分