the other side of SmokyGitanesCafe
それとは無関係に・・・。
 





GITANESは、ほんとはコーヒーと合わないの。
それとは無関係に・・・。

コーヒーに砂糖を大量に入れ、粉末のミルク製品も入れ
口で吹いてちょっと冷ましてからとは言え、それを飲めるようになったのは
小学校の2年生ぐらいだっただろうか。
別においしくもなんともなかったし、三ツ矢サイダーの方が好きだったが
(なぜかウチはキリンレモンばかりで、三ツ矢サイダーは買ってくれなかったんだけど)
朝からサイダーを飲ませるのは親もイヤだったのだろう。
早期にコーヒーが定着した。
そもそも朝食はごはんではなく、ほぼ食パン(日によっては菓子パン)だから
緑茶や麦茶も選択肢になかったのだ。


ずっとインスタントだった。
随分ネスカフェの業績を支えていたと思う。
酒を一滴も飲まない親父はコーヒーばかり飲んでいて、かなりコーヒー好きなのだが
そこからサイフォンやドリップへは移行することなく、あくまでもインスタントコーヒーのみ。
中元や歳暮、土産などで酒やビールを貰った時など、
「俺のことを何も知らずにこんなもの贈りやがって」とぶつぶつ言い、インスタントコーヒーが
贈られてくると満足そうな顔をしていたように思う。

子供の私から見てもこれは高価そうな洋酒だろうなあ と思われる酒を
外国土産に持ってきた人がおり、一応笑顔でそれを受け取っていた父は
数日後
「まあこれ、ビンだけはおもしろいな」と言いつつ、ビンの中身の酒を
キッチンのシンクにドバドバ捨てていた。他人にまわせばいいのに。
また数日後には「面白い酒瓶が一本だけあってもなあ」と言いつつ、そのビンすら捨てたけど。


何年か前からハンドドリップをやるようになり、それからほぼ毎日
夜はハンドドリップで淹れたコーヒーを飲むようになった。
豆の好みも次第にはっきりしてきて、最近ではもっぱら同じ喫茶店の「レギュラー」の豆を
買う。
レギュラーと言ってもかなり深煎りで、ツヤツヤの黒い豆である。



父は11年前に他界した。
今現在は私の家に仏壇はないが、オヤジの骨と遺影はある。

自分が飲むときは必ず遺影の前にもコーヒーを供える。

しかし、多分、おそらく、きっと。
親父は適量の砂糖とクリープを入れたインスタントの方が好みなんだろうなあと思う。



さて、最近
コーヒーを飲みながら思うことがある。
まず
「うまいなあ。」
なんだけど、やがて
「これって、ホントに美味いのか?」
という考えもよぎるのだ。

どっちなのかと考えて、結論が出る前にコーヒーがなくなる。
だから次の日も飲むんだろう。







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