the other side of SmokyGitanesCafe
それとは無関係に・・・。
 





GITANESの煙で追っ払いたい。
それとは無関係に・・・。

久しぶりに大型書店へ。
空調が頑張っているはずの書店ビルでも
この暑さで隅々まで涼しくなっているという
訳ではなく、まだらに暑い。
もちろん店外よりは随分マシなので文句はない。

背表紙をじっくり見て回る。
結果的に3時間、背表紙を見るだけに費やして
しまったが充実した時間だった。

文芸のフロアで出くわしたおばちゃん3人組。
結局後姿をちらっと見ただけだったのだが
そのうちの一人(Aさん)がうるさいうるさい。
もう一人(Bさん)がうん・うんと相槌を打つのが
忙しい。もう一人(Cさん)はまったく声を出さなかった。
問題の一人がうるさいうるさい。
図書館じゃないから許されるのかも知れないが
うるさいうるさい。この人だけうるさい。
何がうるさいかというと、AさんがしきりにBさんに
対して「ミシマを読め」とうるさいのである。
プチ文学論を展開するのだがうるさいうるさい。
豊饒の海、奔馬、暁の寺について滔々と語るAさん。

先週読み終えた須賀敦子全集7の日記部分に
奔馬だったか暁の寺だったかを
「まったくつまらない」と一刀両断にしていたのを
思い出し、「人それぞれだなあ」と感心した。

しずかな書店の中でプチ三島由紀夫論を展開する
Aさんはとくに豊饒の海がお気に入りらしく
そのラストが素晴らしいとBさんにアピールする。
「びっくりするほど静かに終わるのよ!」という
のがAさんの琴線に触れたとのことだった。
迷惑な話だが、
俄然豊饒の海に興味が湧いたのも事実だ。

読まんけどな。

3人組はやがて、Bさんの気のない返事とともに
去って行き、私は再び背表紙眺めに没入した。




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