年寄りの漬物歴史散歩

 東京つけもの史 政治経済に翻弄される
漬物という食品につながるエピソ-ド

野菜が高いと言われても

2025年02月01日 | 宅老のグチ
東京都の生鮮食料の物価が高いと言われて、その内容がどうも東京都中央卸売市場の関係者の見解をそのままニュ-スで流している感じがある。青果市場の記者会の質が落ちていると感じる。世の中の動きは日々変動し、知力のある人達は未来を考えて行動する。多くの学生は未来をかけて就職を選択する。すでに新聞業界は発行部数の激減で低迷している。これは先行しているアメリカの姿で容易に未来を見ることが出来る。その質においても日本は世界のロ-カルでウクライナの戦争から激変しているのに、隣国の混乱の予知報道も無くただ観光客の激増報道で終始している。
 いまだに明治日本の根本的思考が残っていて、世界の何位が重視されている。この思考が韓国・中国に伝搬していて急速な発展をした。しかしほぼ先頭に立つと、前例となる先行者不在で、失敗例が増えてきた。その理由は3か国の国の歴史から共通ではないから失敗の前例となりにくい。それでも日本のバブル崩壊とその復活途上の様子から、まだ成功例となる政策が見えない。
 白菜の歴史は良く知られていないが明治後期まで日本の白菜は無かった。明治期の東京の漬け菜は三河島菜であって、最近やっと復活している。キムチはやはり白菜。
  日本の浅漬は漬物の全体の売り上げで60%を占めている。その浅漬の半分はキムチである。従って白菜の使用量は大きい。量の多い白菜は産地を分散させ、さらにキムチメ-カ-へ農家と漬物業者が成り立つ契約栽培をしている。その基本は農家が持続的に生活が出来るように契約している。収穫の農機具の開発も農家や農協の力を借りず、農機具会社と開発している様子が見える。漬物は戦後に農林水産省から見捨てれれていて、自力と言う意識がある。
 農家が卸売市場に農協を通じて白菜を出荷しても、手取りがいくらになるか判らない。ところが漬物業者との契約では補償があって、市場に出すより優先的に出荷する。農協のダンボ-ルは高価で使い回しされないようになっている。産地偽装を防ぐため。ところが契約栽培だと農家で土やごみ落とし、プラスチックのコンテナケ-スに野菜を入れ、キムチメーカ-の工場でトラックに載せたたままの計量で積載トン数を計る。畑で葉を落とし段ボールに入れ計りでいちいち計量する必要はない。さらに戻ったコンテナを洗い再使用する。このコスト差は大きい。白菜は昔は弱小キムチメ-カ-が市場から購入していた。日本のキムチメ-カ-が集約され今では全国に出せる会社は10社もない。それゆえ白菜の中央卸売市場の価格は乱高下する。今は白菜のナベ需要時期であるが多くの白菜はキムチの方に出ている。そこからキャベツに需要が行っているが急に増えた需要に対応できない。新宿サボテンというトンカツの老舗では千切りキャベツのお替りは今でも無制限と言う。多分契約してあって、納入業者が我慢していると思う。キャベツは台湾から輸入できるが品質が異なっていて、素人でも見分けがつく。
コメント
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