公開中の「ナミヤ雑貨店の奇蹟」を観に行った。
【解説】人気作家・東野圭吾の小説を、『やわらかい生活』などの廣木隆一監督が映画化。現在と過去が手紙でつながる不思議な雑貨店を舞台に、養護施設育ちの若者と、町の人の悩み相談を聞く店主の時を超えた交流を描く。32年前から届く悩み相談の手紙に触れるうちに、人を思いやる気持ちを抱く主人公を『暗殺教室』シリーズやテレビドラマ「カインとアベル」などの山田涼介、雑貨店店主を数多くの作品で独特の存在感を見せてきたベテラン西田敏行が演じる。
そもそも奇蹟系は色々と斜に構えてしまうタチの悪い私であるが、たまたま上映時間の都合が合ったので観た作品だった(ちなみに封切の翌日だったと後日知った)。撮影現場となった大分県豊後高田市の商店街がとてもいい感じで、山田涼介がなかなかの存在感を示し、三人組の若者たちがとても自然だった。
時空を超える作品は時として頭がこんがらがるのだが、丁寧なストーリー展開でとても分かりやすかった。ファンタジー作品はあまり深くあれこれ考えてはいけないのだろうが、ただひとつの「施設」に関わった話でなければ、もっと意外性があって驚いたものかも知れない。
なかなか素敵な作品であったが、ラストシーンは見方によって違う意味にも捉えられてしまう気がした。