下町・新小岩には迷路のように入り組んだ場所があり、幼い頃はそれを突き進んでいく楽しみと色々な道を発見する喜びがあったもので、かくれんぼは道を熟知している者が圧倒的に強かったものだ。
区画が整理されつつある現在でもまだまだ路地裏は残っているのだが、ほとんどの道は幼い頃にほぼ制覇してしまっているので、私にとっては特別な道は存在していない・・・と思っていたのだが、先日ふとある道に気が付いた。仕事場のすぐ近くにある道で、ほぼ毎日目にする道であったが、それまで何故か全く気にしていなかった。この道はどこに繋がっているんだろう?と気になり、きっと行き止まりだろうな?と進むと、通り慣れている道へと繋がった。
私からするとある日突然道が拓けた感じで、同時に何故今まで気が付かなかったのだろう?と自分自身不思議で仕方なかった。
通る必要のない道なので、今後も通ることはほとんどないのだが、 今も近くを通るたびに不思議な感覚になる。
私のイメージでは「十戒」のようだが・・・それはちょっと大げさだな。