吉田拓郎が1970年デビュー以来52年のアーティスト活動にピリオドをうつ、最新にして最後のアルバムを今月29日にリリースする。コロナの影響でラストツアーを断念した76歳の今、吉田拓郎らしく最後を迎えるために、現在出来ることすべてにベストを尽くして制作されたラストメッセージのニューアルバムのタイトルが実に興味深かった。
「ah-面白かった」
夫人である女優森下愛子が2014年に出演したドラマの中で、母親役を演じた彼女が息を引き取る直前につぶやいた「ああ、面白かった」という台詞で拓郎自身はしみじみと「僕たちも『ああ、面白かった』と言えるような人生を送りたい」と話していたとのこと。
タイトルを聞いてハッとした。高校の卒業文集で書いた寄せ書きに「あ~おもしろかった END」と書いた。三年間を振り返り、本当に楽しかったな~と素直な感想だったのだが、何故かこの言葉の評判が良く卒業式の後に行われた謝恩会で、先生一同より「おもしろかったで賞」を受賞したものだ。卒業から40年近くが経ち、面白さはさらに加速している。そして最期の言葉として言えるようにしたいもんだ・・・とそんなことを本日32回目の結婚記念日に思うのである。