【8/18(日)まで夏季休業とさせて頂きます。予約投稿にて】
先日のパタニティー(父性)ハラスメント(パタハラ)訴訟。某大手スポーツメーカーの男性社員が育児休業明けに復帰したところ、希望しない部署に配置転換されるなどの「パタニティー(父性)ハラスメント」(パタハラ)を受けたとして、慰謝料440万円などを求める訴訟を起こした・・・とのニュース。最初ヘッドラインをちらっと見た時の感想は「権利とはいえ、休んだら会社的にはそうなるよな~」と思っていたが、詳細をよく確認すると感想が変わった。
訴状や代理人の説明によると、男性は2011年に同社の東京支社に入社。前職でアスリートへのプロモーション業務などを手がけており、同社でも当初はそうした業務に従事していた。しかし上司の飲酒運転や先輩社員の暴力について会社側に通報したことなどを契機に嫌がらせが始まり、本来の業務をさせなかったり、専門外の業務ができないことを理由に懲戒処分にするという種類のパワハラを受けた。その後、人事部に異動し、2015年2月から1年余り、2018年3月からも約1年間育児休業を取った。
最初に職場復帰した後は関連会社に出向し、倉庫で荷下ろしなどに従事。休暇明けに復職したところ、子会社への出向を命じられ、倉庫での勤務に回された。仕事の内容は、重たい製品が入った段ボールを運んだり、製品にシールを貼ったりするというものだった。男性がそれまでしてきた仕事とは、全く異なる業務。茨城県にある倉庫での勤務でしたが、空調もきいておらず、休憩室にはクモの巣が張り、シャワー室にはカビが生えているような環境でした。ここで肉体労働をずっとさせられるのかと思うと暗澹たる気持ちになりました。給料は変わりませんでしたが『左遷された』と感じました。その後本社に戻りましたが、去年、2人目の子どもが生まれ再び育児休業を取得すると、復職後に社内規定を英語に翻訳する作業など、自分の能力や経験とはかけ離れた業務を命じられた。倉庫勤務ではなくなりましたが、障害者雇用に関する調べ物など雑務ばかりやらされていました。半年ほど上司からなんの連絡もなく、業務の指示が一切なかったこともあります。完全に干されたと思いました・・・とのこと。
今回のケースは育休に対するパタハラがメインになっているようだが、どうもパタハラになるような伏線がたくさん散りばめられている方のような気がする。権利をや正義を主張するのは結構なことだが、それにもやはりやり方や順序ってものがあり、さらにタイミングだったり、口調や言葉遣い等の言い方だったりするんだと思う。訴状はあくまでも原告側の言い分だけなので、被告側の主張や背景もしっかりと報道して貰いたいものである。
下町の自営業からするとそれでも給料が変わらない大手さんは大したものだと思うし、また彼も大手でなければ訴訟すら起こさなかっただろうな~と思っていたら、同時期に証券会社でも同様の育休によるパタハラ訴訟が起きていた。
大手さんの苦悩は続く。会社としても、休まれることによって当然増える同僚の仕事量も含め・・・