映画「パリタクシー(2023年公開・原題Une belle course)」を観た。
【解説】終活に向かうマダムを乗せたタクシー運転手が、彼女の人生をめぐるパリ横断の旅に巻き込まれていく姿を描いたヒューマンドラマ。無愛想なタクシー運転手シャルルは、金も休みもなく免停寸前で、人生最大の危機に陥っていた。そんな折、彼は92歳の女性マドレーヌをパリの反対側まで送ることに。終活に向かうというマドレーヌは、シャルルに次々と寄り道を依頼する。彼女が人生を過ごしたパリの街には多くの秘密が隠されており、寄り道をするたびに、マドレーヌの意外な過去が明らかになる。そしてそのドライブは、いつしか2人の人生を大きく動かしていく。「ミックマック」のダニー・ブーンがタクシー運転手シャルル、フランスの国民的シャンソン歌手リーヌ・ルノーがマドレーヌを演じた。監督・脚本は「戦場のアリア」のクリスチャン・カリオン。
何ともチャーミングで茶目っけのある素敵なマダム(リーヌ・ルノー)が自分が育った街、思い出の場所や建物を巡るラストドライブ。美しいパリの街並みで石畳を滑るように走るタクシーが実に心地よい。二人は車内で色々な話をするのだが、中でもドライバーが語るパートナーとの高校時代のなりそめは何だかとても素敵だった。マダムが自宅を出る際に改めて自宅を眺めるシーンがとても印象的で二度と戻ることがない自宅を振り返る時がもし自分に訪れた時には一体どんな気持ちなのだろう?また劇中のマダムの言う「ひとつの怒りでひとつ老い ひとつの笑顔でひとつ若返る」は素敵な言葉だった。
「美しき旅路」を目指したいものだと思った。