先週山形へひとり旅をした。
羽田から山形まで322km、約1時間のフライトは中部国際空港セントレアとほぼ同じ距離でひとり旅史上最短ルートである。離陸から40分程度で山形空港へ向けて着陸態勢に入り、いよいよ到着となった寸前に「気象不良のため、仙台空港へ向かう」との機長からのアナウンスの後、しばらくしてめでたく予期せぬ仙台空港到着。ダイバート(目的地変更)である。空港駅から仙台駅まで電車で向かい、駅前から長距離バスに乗り約60分で予定より三時間遅れで山形入り。事前にあれこれ調べた食事処候補はあったものの、時間的に営業時間終了または定休日の店舗が多く、仕方なく入店した焼肉屋さんの山形牛みすじ(画像左上)がやたら絶品だった。人間万事塞翁が馬はやはり旅の醍醐味である。
翌朝は以前から行ってみたかった銀山温泉へ山形新幹線で向かう。大石田駅前から満席のバスで立ったまま約30分で銀山到着(〃中上)。テレビで観た景色が広がるが、残念ながら午前中だと良さが半減だった(気がする)。帰りのバスまで三時間あったので立ち寄り湯やランチを考えていたのだが、溢れかえるインバウンドを含む観光客でごった返していたので、滞在を諦め、タクシーで駅まで戻り、山形駅行きの電車で天童駅にて途中下車し、今回の一番の目的である出羽桜美術館で「吉原炎上展」を見学(〃右上)。酒蔵の三代目の明治後期頃の伝統的日本家屋の私邸を開放した趣のある木造建築と共に斎藤真一ワールドを堪能する(有難いことに「瞽女」の展示もあった)。鑑賞後、遅めのランチで食べた美術館近くの焼きそば専門店が実に美味しかった(〃左中)。山形駅へと戻り、夕食で待望の芋煮(〃中中)を満喫。
あっという間に最終日。朝食で山形牛のビーフシチュー(右中)でパワーを付けて。前回も訪れた山寺(正式名称:宝珠山立石寺)へ向かう。駅から山頂まで往復で120分との看板と帰りの電車の出発まで約90分を念頭に標高差159m1015段の石段を上る。熊本の日本一の石段3333段に比べれば三分の一だと一歩一歩駆け上がる(〃左下)。早朝の山寺はまさに「静けさや」であったが、階数を重ねるごとに息も切れ、汗が流れ出す。途中でインバウンドの方に記念撮影をしたり、会話をしながら、奥の院に到着。下山の際には頭からすっかり汗だくになりながら、駅まで戻ると60分で戻れた。脚力はまだまだ健在だったのか?山形駅まで戻り、地元で評判の中華料理店でしじみラーメン(中下)を頂き、今回も地元の映画館で映画鑑賞(右下)し、この旅でようやく「初めて」山形空港に到着。帰りも出発が少しだけ遅れ、帰宅したのは22時だった。
とにかく山形は食べ物とお土産が私好みだった。再訪の可能性も十分にあると思うのだが、行くとしたら次回は新幹線で行こうと思う。(つづく)
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