東京下町・新小岩駅の不動産屋二代目のつぶやき

東京の下町・葛飾区新小岩で今年創業49年を迎えました不動産屋の二代目が気ままに書き綴った独り言ブログです。ブツブツ・・・

映画:「敵」

2025年02月02日 09時44分36秒 | 映画の話

公開中の映画「敵」を観に行った。

【解説】筒井康隆の同名小説を、「桐島、部活やめるってよ」「騙し絵の牙」の吉田大八監督が映画化。穏やかな生活を送っていた独居老人の主人公の前に、ある日「敵」が現れる物語を、モノクロの映像で描いた。大学教授の職をリタイアし、妻には先立たれ、祖父の代から続く日本家屋にひとり暮らす、渡辺儀助77歳。毎朝決まった時間に起床し、料理は自分でつくり、衣類や使う文房具一つに至るまでを丹念に扱う。時には気の置けないわずかな友人と酒を酌み交わし、教え子を招いてディナーも振る舞う。この生活スタイルで預貯金があと何年持つかを計算しながら、日常は平和に過ぎていった。そんな穏やかな時間を過ごす儀助だったが、ある日、書斎のパソコンの画面に「敵がやって来る」と不穏なメッセージが流れてくる。主人公の儀助役を12年ぶりの映画主演になる長塚京三が演じるほか、教え子役を瀧内公美、亡くなった妻役を黒沢あすか、バーで出会った大学生役を河合優実がそれぞれ演じ、松尾諭、松尾貴史、カトウシンスケ、中島歩らが脇を固める。2024年・第37回東京国際映画祭コンペティション部門に出品され、東京グランプリ/東京都知事賞、最優秀監督賞(吉田大八)、最優秀男優賞(長塚京三)の3冠に輝いた。

予告編を観て興味を持ち、さらに映画「由宇子の天秤」の瀧内公美と映画「冷たい熱帯魚」の黒沢あすかが出演する知り、休日に楽しみに出掛けると館内は同世代や少し先輩方でほぼ満席だった。冒頭から「男やもめ」目線で鑑賞する。四季を通じて手際よく調理する朝食、豆から挽くコーヒー、掃除に洗濯や洗い物など淡々と規則正しい生活が繰り広げられるのだが、レバーを牛乳に浸し串に刺して自分で焼きながらの晩酌やバーへ出掛けたりと派手ではないがとても日々に小さなメリハリがある。終始穏やかな高齢主人公がバーで知り合った女子大生への格好付けや教え子に対しての異性意識や下心は身なりや会話に気を付けるのでいくつになってとても大切なことだと思う。さらに国への依存拒否、健康診断を受診しない理由、お金に対するプライドにシンク周りの綺麗さから見える身の回りのことは出来る自立性、隣家住民から学ぶ反面教師などダンディズムにはとても憧れる。とにかく伊丹監督作品を彷彿させるような調理や食事シーンがとても心地良い。

主人公の周りには約束を事前にリマインドしてくれたり、自宅の修理修繕を進んで行ってくれる教え子たちが集まり、適度な飲み仲間がいる環境は彼の人間性をはじめ様々な気付きのもとで改善努力を継続している賜物だと思う。だから彼は決してみそぼらしい男やもめではない。

【総武線・新小岩駅 賃貸専門店】有限会社やな瀬不動産

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