岐阜のレトロ映画館で映画「でっかいでっかい野郎(1969年公開)」を観た。
【解説】「コント55号と水前寺清子の神様の恋人」の野村芳太郎と「男なら振りむくな」の永井素夫が脚本を共同執筆し、野村芳太郎がメガホンをとった喜劇。撮影は「黒薔薇の館」の川又昂。
入場料500円を支払い、上映開始10分前に館内に入ると、後列から順に埋まっている状況で、後列右側に腰を下ろす。上映直前には通い慣れたと思われる常連さんたちが足早に適度な距離を保って座席に座り、ブザーと共に上映が始まる。昭和チックなバタバタ喜劇作品で、渥美清を始め伴淳三郎や財津一郎の伝説の喜劇人が元気よく躍動する中、岩下志麻の美しさについつい惚れ惚れしてしまう。ただ令和の世ではなかなか過激に映るシーンや発言がいくつかあり、少しだけヒヤッとしてしまう。
この時代の作品は「終」の文字と共にエンドロールもなく、スバっと終了し、すぐに館内の照明が明るくなるので余韻すら楽しませないのだが、そんな感じがまたたまらなかった。