

エゾヒメギフチョウ貴重な生態観察フィルド
2015-5-4 (月) 晴れ のち曇りのち小雨
この日、たまたまエゾノリュウキンカ群落を発見したことからエゾヒメギフの新産地を追加した。





その後、林道を奥にすすむとヒメギフは えんえんと林道沿いに2km以上にわたってみられた。

かなり広範に棲息しているようだ。
ヒメギフが低く飛んでいるのを発見して車を止めて周囲をよく見ると必ずほかにも数匹が見られた。
風にのってさっそうと飛んだり地表数cmを這うように低く飛んだりするが多くは大口径ネットで容易に採集できた。
結局♂♀約60頭は採集したが多くはリリースした。
新産地であることもあり、まだ新鮮な19♂♂5♀♀のみ記録標本用にキープした。
ここは以前にオショロコマ調査で入ったことはあったがまさかエゾヒメギフがいるとは、これまで気づかなかった。
あたりは 広範な伐採地もあり、急に日照が良くなったりしてオクエゾサイシンが増え発生個体数も増えたのだろうか。
従来の私であれば、エゾヒメギフチョウの新産地発見などと、いかにも誇らしげに報告していたものだ。
しかし、この20年、そのような愚は控えており、公表するにしても具体的に産地を特定できるような表現は出来るだけさけるようにしている。
報告の翌年には私なぞより遙かに採集が上手な方々が多数訪れ根こそぎ採集されるといったごく当たり前の出来事が繰り返されることにやっと気づいたからであった。
これは釣り情報や種々の希少種発見の場合にも言えることで、車が行き渡り、道路や地図、ナビが整備され交通や種々情報網が昔とは比較にならないほど発達した現在では特に留意すべき点と思われます。
手のひら写真を撮ったエゾヒメギフの他はコツバメ、アカマダラ各1♂、エゾスジグロチョウのほかキベリタテハ、ルリタテハ、シータテハ。エルタテハ、コヒオドシ、クジャクチョウの越冬個体が数頭ぐらいずつ見られた。






13:30, 日が陰り風が強くなり、蝶がとばなくなったので引き上げることにした。
そこへ山菜採りの80歳代の男性一人が車を止めこちらへやってきた。
ヤチブキでもとろうかなと話すので いまや北見界隈ではとても少ない植物なので採らない方が良いのではないかと話すと納得してくれた。
蝶にはまったく興味が無いようで幸いであった。
のちほどアップしますがこの発生地ではいろいろと、おもいもかけなかった興味深い発見があり、しばらくは採集地というより大切な生態観察の場所にしてゆこうと思います。

