にほんブログ村
にほんブログ村
シロベニヒカゲ物語 その弐
シロベニヒカゲの運命
シロベニヒカゲは1991年の発見以来、発生数に変化はあるものの、2007年まで、ほぼ毎年採集されてきたが2008年には発見できなかった。
発生地は100m四方ほどの極めて狭い地域であり周辺一帯に飛ぶおびただしい数の通常型ベニヒカゲの中に散見される形で採集されてきた。
これらベニヒカゲ発生地は当初はチシマザサやスゲのほか、豊富なヨツバトウヒレンなどをまじえた亜高山帯を思わせる背丈の低い植物が主体の特異な草原的環境であった。
近年、発生地付近に急速な環境変化がおこり、広範に背の高いクマザサが広がりはじめ、食草と思われるスゲ類や重要な吸蜜植物であるヨツバトウヒレンなどがクマザサの下に埋もれてしまうようになってきた。
そのためベニヒカゲ個体群も発生数が激減しはじめ、それにともないシロベニヒカゲも激減してきた。
おそらくこれら個体群は早晩時間の経過とともに消えてゆくものと思われる。
このようなベニヒカゲ発生地の盛衰は北海道各地でよくみられてきた現象である。
この項、続く。
にほんブログ村
にほんブログ村
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます