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シロベニヒカゲ物語 その七
シロベニヒカゲ総採集数
シロベニヒカゲの1991~2007年までの総採集数は3♂♂122♀♀、移行型は1♂2♀♀であった。
北海道産ベニヒカゲの異常型シロベニヒカゲにつき紹介した。この異常型は清里峠から遠く離れた利尻島仙法志でも2003年8月24日に1♀が採集されており今後、北海道・本州の他の産地でも発見される可能性がある。ちなみに1000頭を越える道北産ベニヒカゲや、モンゴル各地で採集した数百頭のベニヒカゲ(E.neriene :恐らく北海道産と同一の個体群)のなかにはこのタイプの異常型個体は見つかっていない。
註:日本産ベニヒカゲの学名は E. niphonica が用いられることもあるが、いまだ諸説があり今回は 対象が北海道東部産でもあり E . neriene を用いた。
シロベニヒカゲの特徴
1. 赤色色素が発現しない。 そのため前翅表の赤色ないし橙色斑は 淡いクリーム色を呈し 飛翔中は白く見える。
2. ほとんどの個体が♀である。発生地での出現頻度は約1%.
3. 採集されるのは個体群としてやや発生の盛期を過ぎた時期で、多くの♂は汚損しはじめている。♀の盛期をやや過ぎた時期に多く採集される。
4. ある特定の狭い場所で発見される。
5. アルピノ個体のように目が赤く見えることはない。
6. 性染色体性劣性遺伝と推定され、雌性劣性ホモでシロベニヒカゲの形質が発現するのではなかろうか。しかしシロベニヒカゲ♂の存在や、移行型の存在もあり確定的な要因については不明。
右7列はシロベニヒカゲ。
参考文献
1. 福田晴夫、浜 栄一 他: 原色日本蝶類生態図鑑() 1984 保育社
2. 猪又敏男 : 原色蝶類検索図鑑 1990 北隆館
3. 藤岡知夫 : 図説 日本の蝶 1972 ニュー・サイエンス社
4. 永盛拓行、永盛俊行 他 :北海道の蝶 1986 北海道新聞社
5. 矢崎康幸 :モンゴルの蝶類 Vol.3 ジャノメチョウ科 2002 自費出版
6. 木村匡孝 : コヒオドシとベニヒカゲの白化型を採集 jezoensis No.32 p.44 、2006
7. 網田安雄 : ベニヒカゲの白化型を採集 jezoensis No.32 p.44 、2006
8. 矢崎康幸、他 :北海道東部産ベニヒカゲの白化型についての検討 月刊むし N0.463 pp10~14、2009
終わり。
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シロベニヒカゲ物語 その七
シロベニヒカゲ総採集数
シロベニヒカゲの1991~2007年までの総採集数は3♂♂122♀♀、移行型は1♂2♀♀であった。
北海道産ベニヒカゲの異常型シロベニヒカゲにつき紹介した。この異常型は清里峠から遠く離れた利尻島仙法志でも2003年8月24日に1♀が採集されており今後、北海道・本州の他の産地でも発見される可能性がある。ちなみに1000頭を越える道北産ベニヒカゲや、モンゴル各地で採集した数百頭のベニヒカゲ(E.neriene :恐らく北海道産と同一の個体群)のなかにはこのタイプの異常型個体は見つかっていない。
註:日本産ベニヒカゲの学名は E. niphonica が用いられることもあるが、いまだ諸説があり今回は 対象が北海道東部産でもあり E . neriene を用いた。
シロベニヒカゲの特徴
1. 赤色色素が発現しない。 そのため前翅表の赤色ないし橙色斑は 淡いクリーム色を呈し 飛翔中は白く見える。
2. ほとんどの個体が♀である。発生地での出現頻度は約1%.
3. 採集されるのは個体群としてやや発生の盛期を過ぎた時期で、多くの♂は汚損しはじめている。♀の盛期をやや過ぎた時期に多く採集される。
4. ある特定の狭い場所で発見される。
5. アルピノ個体のように目が赤く見えることはない。
6. 性染色体性劣性遺伝と推定され、雌性劣性ホモでシロベニヒカゲの形質が発現するのではなかろうか。しかしシロベニヒカゲ♂の存在や、移行型の存在もあり確定的な要因については不明。
右7列はシロベニヒカゲ。
参考文献
1. 福田晴夫、浜 栄一 他: 原色日本蝶類生態図鑑() 1984 保育社
2. 猪又敏男 : 原色蝶類検索図鑑 1990 北隆館
3. 藤岡知夫 : 図説 日本の蝶 1972 ニュー・サイエンス社
4. 永盛拓行、永盛俊行 他 :北海道の蝶 1986 北海道新聞社
5. 矢崎康幸 :モンゴルの蝶類 Vol.3 ジャノメチョウ科 2002 自費出版
6. 木村匡孝 : コヒオドシとベニヒカゲの白化型を採集 jezoensis No.32 p.44 、2006
7. 網田安雄 : ベニヒカゲの白化型を採集 jezoensis No.32 p.44 、2006
8. 矢崎康幸、他 :北海道東部産ベニヒカゲの白化型についての検討 月刊むし N0.463 pp10~14、2009
終わり。
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