オホーツクのエゾハルゼミ大合唱。
エゾハルゼミYezoterpnosia nigricosta (Motschulsky,1866)は、北海道のみならず本州、四国、九州にも分布し、国外では樺太や中国にも分布するとされています。セミはカメムシの仲間らしいが、私にとってカメムシからセミを連想するのはやや辛い感じです。
6月上旬の北海道オホーツク、圧倒的な新緑のエネルギーを感じる中で突然エゾハルゼミたちが大合唱を始めます。
1匹のオスが鳴き始めるとつられて、一帯のエゾハルゼミが次々に唱和してやがて割れんばかりの大合唱になるのです。
初夏、淡い新緑の森でエゾハルゼミの大合唱を聞くのは大自然のエネルギーを身体中に感じるような気がして私は大好きです。
エゾハルゼミは個体数も多く、おそらく川や湖沼に落っこちる個体もいるのでしょうか、この時期大型ニジマスはセミルアーによくヒットするといいます。野鯉が繁殖している富里ダムではセミルアーで大きな鯉を釣るアングラーがいるようです。
フキの葉の上にエゾハルゼミのオスがいました。鳴いてはいない。手に乗せると意外におとなしくしているので少し撮影しました。
オホーツクでは本当に身近なセミですが、もっぱらチョウにばかり気が行くものだから、このセミをしげしげと見たのは初めてではなかろうか。
思っていたより地味な外観に見える。図鑑などでは綺麗な緑色があちこちにアクセントをつけているが、手の上のセミにはそんな緑はない野暮ったい外観だ。
セミの仲間はいわば野鳥みたいに、鳴き声にそれぞれ特徴があるようで エゾハルゼミは ミョーキン・ミョーキン・ケケケケ… とか オーギィー・オーギィー・オーギィーォ・キギギギギギギといった鳴き声に聞こえるらしいが、私はそんな風に聞いたことがなかった。来シーズンは気をつけて聞いてみたいと思います。
もうしばらくするとオホーツクではコエゾゼミAuritibicen bihamatus の合唱も始まりますが、このセミはすぐ近くで鳴いていてもなかなか見つからず、やっと見つけると、なんとすぐ目の前で鳴いていたといった経験があります。
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