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2015-8-15 (土) 晴れ 23℃
ベニヒカゲ♂の♀探索飛翔
終戦の日のキタベニヒカゲ その弐
今度は左沢をつめた。
かってベニヒカゲ(キタベニヒカゲ)の多かった小沢は樹木や草木がうっそうと生い茂って環境がすっかり変わっていた。
土がけ、岩がけには食草のリシリスゲが多い。
左沢も、もう車では無理といった林道終点間際の付近まで登って、そこでやっとベニヒカゲが出てきた。
鬱蒼とした森の林道にところどころポッカリと開けて日が射し込む日溜まりがある。
そこはヨツバヒヨドリやアキノキリンソウの群落があり、ベニヒカゲはどこからともなくやってきて密やかに吸蜜する。
ベニヒカゲを採集して三角紙に入れて花をみるとまたどこからかやってきた別のベニヒカゲが目の前で吸蜜しているといったパターンになってきた。
よく見るとベニヒカゲ♂たちは薄暗い木漏れ日の樹林内を日溜まりから日溜まりへと、結構な早さで飛び交っている。
低く飛んでいた♂が一気に10m ほど高く舞い上がったり、またひゆーっと低く降りてきたり実にダイナミックに飛んでいる。
恐らくエゾヒメギフチョウとまったく同じで、森のなかで懸命の♀探索飛翔をやっているのに違いない。
普通サイズの♂はオレンジ紋、その1/3ほどの超小型♂は濃い暗色調の紅紋で別種かと思われるほどだ。
♂前翅表の性標、黒っぽいところ、なんとなくおわかりでしょうか。ここに発香鱗が発達しているのがキタベニヒカゲの特徴です。
後翅表には赤色斑がほとんど現れないのもキタベニヒカゲの特徴です。
♀は3頭採集。
キタベニヒカゲ♀裏面。
キタベニヒカゲ♀表面。
♂は18頭採集。ほぼ新鮮。
これらと同じくらいの個体数を採集せずに観察し、撮影したりしたので、私の目にとまった本日のベニヒカゲ総数はこの森では50頭くらいかと思う。
本気のネットマンなら全部ネットしてしまうに違いない。
最近の私はネットマン半分、カメラマン半分といったところです。
この日は午後3:30頃が最もベニヒカゲの飛来が多かったが、その後まもなく 3:45 ついに林道に日が射し込まなくなると、きっちりパッタリと消えてしまった。
こんなことをする♂もいます。手乗りベニヒカゲ。
文中、ベニヒカゲと言ったりキタベニヒカゲと言ったりして申し訳ありませんが、基本的には同一のものと思います。ただ、世界的視野でみると実は本州のベニヒカゲは、本州のツマジロウラジャノメと同様に本当に特異な個体群とおもいます。
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