北海道昆虫同好会ブログ

北海道昆虫同好会は北海道の昆虫を中心に近隣諸国および世界の昆虫を対象に活動しています。

根室半島のカラフトルリシジミ  その弐

2021-09-13 21:14:44 | カラフトルリシジミ

根室半島のカラフトルリシジミ  その弐

 

 

 

2004-7-25(日) 晴れ

 

 

ここでの撮影は、なかなか難しくなってきたので別のポイントへ移動した。このポイントはやや広い赤エゾマツの樹林のなかで林床が高層湿原風になっている場所だ。

 

 

しかし、盛期は過ぎたようでここのカラフトルリシジミ汚損個体多く、さらに敏捷で気温も上がってきたのでなかなか撮影出来ない。なんとか新鮮個体をさがし、それらをせっせと追いかけ回して撮影することができた。このポイントでは15頭ほどのカラフトルリシジミが飛んでいた。林道わきの草花にも数頭がちらちら飛んでいた。

 

 

 

♂表面。

 

 

♀裏面。

 

 

 

 

エゾイソツツジにとまった♂表面。

 

 

♂裏面。

 

 

 

 

シダの葉にとまった♀表面。

 

エゾイソツツジにとまった♀裏面。

 

 

 

 

 

このあと、以前に海岸付近でカラフトルリシジミを5-6頭みたという場所へ行くが、そこの高層湿原は雑草の侵入と乾燥ですでに消えてしまいギボウシが咲いているだけであった。

 

 

 

 

 

根室半島のカラフトルリシジミ生息地のアカエゾマツの林の中に奇跡的に点在する高層湿原は、近年、乾燥化の傾向があり、そこへスゲなどの侵入で、ツルコケモモ、コケモモ、ガンコウラン、エゾイソツツジ、ワタスゲなどが侵入植物に覆われて消えてゆく気配がうかがえる。

 

 

 

 

高層湿原が消えるとカラフトルリシジミは消える。本当にカラフトルリシジミを守りたいのなら、周辺の開発行為や、そこに接して道路をつくることなどによる湿原乾燥化や雑草の侵入を防ぐ手だてが必要です。

 

 

 

 

 

単に採集禁止にしたり密猟者を警察に通報するのみではカラフトルリシジミが消えてゆくのを防ぐことはできないと思います。

 

 

 

     この項、続く。

 

 

 

 

最後まで見ていただきありがとうございます。できましたらランキングポイントアップのために下記の バナー をワンクリックしていただければ幸いです。

 

 

 

 

 

にほんブログ村 その他ペットブログ 昆虫へにほんブログ村

 

 

にほんブログ村 その他ペットブログ 昆虫へにほんブログ村


根室半島のカラフトルリシジミ  その壱

2021-09-10 22:31:03 | カラフトルリシジミ

根室半島のカラフトルリシジミ  その壱

 

2004-7-25(日) 晴れ

 

 

 

朝4時に北見市を出発。友人と3名で根室半島のカラフトルリシジミを撮影に出かけた。私、個人的には蝶も釣りもこんなに朝早く出かけることは決してないのだが友人たちはこれが普通なので眠たいけれど仕方がない。

 

 

 

 

 

そうして3時間のドライブで、朝日がまぶしい根室半島の高層湿原に入った。最初に入ったのは、とても狭い発生地でアカエゾマツとワタスゲの多いこの高層湿原は 200×300mほどの広さしかない。

 

カラフトルリシジミはとても小さいのですぐ見失う。この画面に写っているカラフトルリシジミはおわかりになるでしょうか。

 

 

7時すぎ、ちらちら7-8頭が朝日を浴びて飛びはじめた。まだ飛翔はさほど活発ではなく、止まったところをせっせとデジカメ撮影。

 

 

ややすれた個体が多かったが新鮮な♂♀を選んで撮影した。これはコケモモ上のカラフトルリシジミ♀。

 

 

 

時間が経ち午前8時をすぎる頃には飛翔はとても活発になり、そうなると意外と敏感で撮影がむずかしくなってきた。

エゾイソツツジの葉にとまる♂。

 

 

 

この狭い発生地には、ざっと20頭ほどのカラフトルリシジミが見られた。

 

 

         好んでアカエゾマツの枝にとまる♂たち。                      

 

              この項、続く。

 

 

最後まで見ていただきありがとうございます。できましたらランキングポイントアップのために下記の バナー をワンクリックしていただければ幸いです。

 

 

 

 

 

にほんブログ村 その他ペットブログ 昆虫へにほんブログ村

 

 

にほんブログ村 その他ペットブログ 昆虫へにほんブログ村


根室半島のカラフトルリシジミ   Vacciniina  optilete  daisetsuzana   

2021-09-09 02:10:30 | カラフトルリシジミ

根室半島のカラフトルリシジミ  

Vacciniina  optilete  daisetsuzana   

 

 

氷河期からの遺存種とされるカラフトルリシジミは北海道では高山帯 (大雪山山系、日高山脈、天塩岳、武利岳、西別岳、斜里岳、武佐岳、知床山系 など ) や 根室半島、野付半島などの低地高層湿原や然別湖周辺などに遺存的に分布する。

 

 

然別湖周辺の産地では氷河期の生き残りとされるナキウサギの棲息するガレ場、根室半島、野付半島では局地的な低地高層湿原、そのほかは山頂近くの高山植物帯で見られる。

 

 

1972年に国の天然記念物に指定され、以後、採集は出来なくなった。

 

 

幼虫の食草はコケモモ、ガンコウラン、クロマメノキとされるが根室半島では主たる食草としてツルコケモモが報告されている。

 

 

私はこれまでに大雪山系、知床山系、斜里岳、然別湖周辺、根室半島、モンゴル各地などで本種を多数観察してきたが、根室半島で撮影した写真が相当数あり、今回これらをブログに記録しておきたいとおもいます。

 

 

 

2004-7-25 根室半島 カラフトルリシジミ♂裏面

 

 

   次項へ続く。

 

最後まで見ていただきありがとうございます。できましたらランキングポイントアップのために下記の バナー をワンクリックしていただければ幸いです。

 

 

 

 

 

にほんブログ村 その他ペットブログ 昆虫へにほんブログ村

 

 

にほんブログ村 その他ペットブログ 昆虫へにほんブログ村


ゴマシジミの触角ダラリ行動とキタベニヒカゲの撮影

2021-09-04 15:04:59 | ゴマシジミ

ゴマシジミの触角ダラリ行動とキタベニヒカゲの撮影。

 

 

20XX-8-10 (月) 曇り  26度C

 

 

AM 10:00 自宅から1時間ほどの近郊の渓流に釣りに向かった。

 

 

 

この時期、ヤナギランがきれい。昔、シベリア鉄道でバイカル湖へいった時、ヤナギランの大群落がどこまでも続き壮観であったのを思い出した。

 

 

 

 

残念ながら先日の強風のせいか倒木で車の通行不可能。

 

そこで予定を変更し、近くで発生しているキタベニヒカゲとゴマシジミを見にいった。

 

 

 

キタベニヒカゲは逆光で♂は真っ黒い蝶に見える。

 

 

♀が出始めでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

ゴマシジミは♀がナガボノシロワレモコウの花穂に産卵中。

ゴマシジミ♀などの産卵時の 触角ダラリ行動 はとても興味深い発見でしたが、意味合いは種々考察したこともありましたがよくわかりません。

 

 

 

 

 

 

ゴマシジミ系のシジミチョウは羽根を開いた時の美しいブルーが撮影できると評価が高いようですが、なかなか思うようなポーズをとってはくれませんでした。

 

 

 

ベニヒカゲ6♂♂1♀、ゴマシジミ3♂♂1♀ コキマダラセセリ、カラフトセセリなどを撮影できました。 

 

 

 

 

この日は、別の渓流へ転戦、オショロコマの撮影を行い、唐揚げ用のヤマベを少し釣って帰宅しました。

 

 

 

最後まで見ていただきありがとうございます。できましたらランキングポイントアップのために下記の バナー をワンクリックしていただければ幸いです。

 

 

 

 

 

にほんブログ村 その他ペットブログ 昆虫へにほんブログ村

 

 

にほんブログ村 その他ペットブログ 昆虫へにほんブログ村