藤沢浮世絵館で開催中の浮世絵展「浮世絵双六と七福神」を観てきました。
今回は、「東海道五十三次」と「藤沢宿」、「江の島」、「企画展示」の4コーナーで浮世絵双六など61点の名作が展示されていました。
「東海道五十三次コーナー」では、「国貞の美人東海道」と名付けられたテーマで、三保の松原や金谷大井川など東海道五十三次の宿場を舞台に描かれた歌川国貞の名作19点が展示されています。
「東海道五十三次之内・江尻之図」で、清水湊に停泊している湊をバックに三保の松原に旅女が描かれています。
「東海道五十三次之内・鞠子之図」では、鞠子宿でお汁を食べる美人が描かれています
「東海道五十三次之内・吉田之図」では、吉田豊川橋の城下町で菅笠を被った旅女が描かれています
「藤沢宿コーナー」では、「新版画に描かれた名所」と題して湘南や浅草を描いた新版画12点が展示されています。
「川瀬巴水」の相州七里ガ浜と月夜の江の島の作品です。
遊行寺の大イチョウを描いた山岸主計の作品「藤澤遊行寺」
笠松紫浪の「浅草寺観音堂大提灯」
「江の島コーナー」では、「浮世絵七福神大集合」と題して、歌川広重、歌川国芳などの七福神を描いた浮世絵が16点展示されています。
国芳の七婦久人の恵比寿さまと大黒さまです
七人の美人が舟遊びする「見立七福神舟遊び」の喜多川歌麿の作品
「企画展コーナー」では、「江戸の楽しみ 浮世絵双六」の14点が展示されています。
浮世絵を描いた浮世絵双六は、江戸時代の庶民の楽しみの一つだったようで、歌川国貞など浮世絵師の絵双六の人気作品が見られます。
東海道五十三駅を役者見立てに描かれた各宿場の桝に描かれた双六で、東海道が富士山を取り囲んで描かれています。
新宿を振り出しにして観光名所を巡って新宿がゴールの「小田急ハイキング双六」です
オマケコーナーでは、豪華に彩られた「モダン宝船」が見られます
藤澤宿は、大山詣や江の島詣で賑わった人気の街で、藤澤橋の賑わいが描かれた大作品も壁に描かれていました。
多くの名画を観ながら現在の水彩画や油彩画とは異なり、特有の構図や色合いの素晴らしい魅力を感じ、水彩画風に描いてみたいと誘惑を覚えていました