藤沢市に7月に開館した「藤澤浮世絵館」の開館記念展の第2期が始まりました。
今回も
『絵師たちに愛された藤沢 北斎・歌麿・広重・国貞』展とし藤沢市が所蔵する浮世絵の名品から、代表的な絵師の歌川国貞、葛飾北斎、歌川広重、喜多川歌麿などの名品57点が展示されていました。
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我が藤沢市の藤沢宿や江の島は、浮世絵の題材に多く選ばれており大変楽しみにしている展示会で第1期に続いて駆けつけてきました。
今回も、第1期に続いて「東海道五十三次」と「藤沢宿」、「江の島」、「企画展示」の4コーナーが設置され素晴らしい作品を堪能することが出来ました。
「東海道五十三次コーナー」では、
「役者見立東海道五十三駅」と名付けられたテーマで 「曽我物語」や「箱根霊験躄仇討」、「伊賀越道中双六」など七つの仇討に関する歌川国貞の作品22点が観られました。
今期は、前期の風景画と替わって人物画が主で五十三次の各所をバックにユニークな役者が描かれていました。
その中でお気に入りの3点です。
小田原箱根間 曽我の里の鯰坊主で、演じる役者は二代目坂東彦左衛門です。
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沼津 荷物平作で役者は嵐猪三郎です。
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おどけた表情の伊賀越道中双六の赤坂 澤井助平で、役者は初代坂東三津右衛門です。
「藤沢宿コーナー」では、葛飾北斎と歌川広重の五十三次の名所の図会が11点が展示されていますが、どの作品も現在の藤沢の情景からは想像も出来ない光景でしたが、「藤澤 南期の松原 左り不二」です。
現在も茅ヶ崎の南湖の左富士として、富士見ポイントとなっています。
「江の島コーナー」では、当時の江の島参詣の図の三部作も見応えありました。
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江ノ島詣でを終えた一行が片瀬海岸から小動岬を経て七里ヶ浜へ向かう情景を描いた広重の「江の島参詣の図」です。
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画面一杯に江の島が展開し参詣者の様子が克明に描かれた「相州江之嶋岩屋之図」です。
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江の島に多くの行楽客で賑わっている情景が見事に描写されていました。
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今の片瀬東浜あたりの浴衣を着た観光客の様子も面白いですね。
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江の島の名所である岩屋と大波を描いた広重の作品も富嶽三十六景を連想する構図が面白いですね。
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明治座の狂言の組み上げ絵を描いたジオラマも目を惹きました。
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東海道五十三次シリーズの藤沢宿や大山・江の島詣での要点として、絵師が愛した当時の藤沢の人気ぶりが覗え、
”キュンとする街 藤沢”を実感しましたね~