地域の健康増進部会のイベントとして、地域の高齢者を中心に健康ウオーキング大会を実施し、21名の参加者が集い地元湘南大庭の歴史巡り散策をしてきました。
湘南大庭地区は、自然に恵まれた街で大庭城を始め多くの史跡が残されていますが、今回は、市民センターをスタートし、大庭城跡の城址公園から舟地蔵公園、臺谷戸の旧大庭神社、臺谷戸稲荷の森、城下公園の起伏のある歴史コースで行いました。
大庭城址公園は、春には桜の名所となっていますが、新緑季節を迎えて園内は桜やもみじなどが緑豊かな散策路を巡りながら、室町時代に築城された城跡や遺跡を巡っていました。
大庭城址は、関東平氏の雄だった大庭氏の拠点だったと伝えられ、室町時代に大庭城が築城されたようです。城址の石碑や建屋跡が保存されています。
大庭城は、三つの空堀によって四つの廓に分かれていたようで、掘立柱建物址など遺跡として保存されています。
公園内を一巡りして南門から急坂を下り舟地蔵へ向かいます。
坂の途中には、小さな神社がありますが、その由来は不明でした。
南口の近くにある「舟地蔵」は、現在は新型コロナウイルスなど疫病撲滅や交通安全祈願の地蔵様となっていますが、北条早雲が大庭城を攻めた時付近一帯が沼地だったことから攻め入ることが出来ず、近くに住んでいたぼた餅を売っていた老婆に引地川の堤防を切れば、干し上がると聞き大庭城を攻め落とし、秘密が漏れることを防ぐために、老婆を斬り殺したことから、その老婆を供養するために、舟に乗った姿の地蔵様を作ったと伝えられています。
舟地蔵に因んで近くには、舟地蔵公園があり、謂れを確認しながら一休みでした。
舟地蔵公園から、台地の臺谷戸へ向かう途中には、文久二年の双代道祖神と庚申塔が設置されています。
臺谷戸の坂道を上がった森の中に、稲荷山にある大庭神社の旧跡と言われる「熊野神社」が鎮座し、延喜式内社にも数えられているようです。
細い階段を上り下りし、地元の旧社に参加者全員で大庭の安全安心と繁栄を祈願していました。
熊野神社のすぐ先には、「臺谷戸稲荷の森」では、稲荷神社が鎮座し、境内にはかながわ名木100選に選ばれている樹齢300年近いタブノキやネムノキなどが混生して、今も圧倒的な元気な姿を見られる美しい森として市の天然記念物に指定されています。
タブノキは25年前に大枝が折れましたが、軒回り約6mの大幹の中は空洞となっており、大枝を延ばして勇ましい姿が見られます。
臺谷戸稲荷の森から台地の散策路を進むと、その先にも大きな舟形の石の上に舟地蔵の原型の小さな舟地蔵があり、地元の守り神となっています。
台地から急坂を下り台谷戸の旧道を行くと、道沿いに双代道祖神とお地蔵様がひっそりと佇んでいます。
道祖神のすぐ近くには、可愛いお人形の石像もあり、何かを語りかけていました
さらにその先には、青面金剛庚申塔など貴重な石塔群が見られ、笠付角柱型庚申塔や道祖神が並んでいます。
さらに小糸川沿いの旧道には、3基の庚申塔・道祖神があり、その一つには「右 ふじ澤道、左 一の宮道」と記されており、三猿の姿も彫られています。
その後、無事市民センターに戻りました。
約5km、1万1千歩のお散歩でしたが、コロナ感染防止に気を配りながら、地元の貴重な歴史を学び互いの元気力を確認しながら友愛の輪を繋ぐウオーキング会となり、次の再会を約していました。
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