9月1日は「防災の日」。またの名を「関東大震災記念日」。
そして、立春から数えて210日目に当たるところから、この日を「二百十日」と呼び、日本列島を襲う多くの台風に備えて防災を考える日となっていることは、今さら言うまでもなくご承知の通りである。
記念日というにはあまりあり難くないが、1923(大正12)年の9月1日、関東大震災が発生した日である。
『その大惨事を忘れないため、また台風の被害の多い時期であることから、1960(昭和35)年に国土庁(国土交通省)が制定した。
関東大震災の惨事を教訓として防災意識を高めることを目的に、毎年各地で防災訓練などが実施される。』 ネット拝借
そして今ひとつ、深い防災意識を働かせなければならない、現代社会の災害ともいうべき現象がある。
9月1日は、長い間の夏休みを終え、2学期が始まる日である。
小・中・高の児童生徒にとってこの日は「鬼門」となる危険性をはらんでいることに注目すべきである、という側面があるのだそうな。
つまり、児童生徒の自殺発生件数が、1年中で最も高いのが9月1日・2日であるという。
夏休みの自由奔放な生活から、規則に縛られ、交友関係に気を配る学校生活への復帰。
そんな単純な理由だけではないのだろうが、繊細で多感な青春の真っただ中にいる彼や彼女にとって、夏休みが終わるこの時期の複雑な想いが、おぼろげながら創造できるような気がしないでもない。
結果が表れて「とんだ災難だった」などと嘆く前に、結果を出さない方策を幾つか見つけておかなければならないのだろう。
中学生二人の孫を抱える身。他人事では済まされない。
無限大の将来と夢を秘める青春の真っただ中で、自らの明日を断つ行為は愚かというも哀れである。
災害防止の何かの役に立てたらいいと願うばかりである。
『もう一つの防災』とは。何が効果的な方策かはよくわからないが、近すぎず遠すぎず、しっかり寄り添って、彼らの息を感じてやることかな。応援団がここにいるよ、と暗に知らせてやって、少し気持ちを緩め、楽にしてやることかも・・・などと、少ない知恵を巡らせてみる。
鬱陶しがられない寄り添い。観察力。辛抱強い眼差し。安心を与える笑顔。 年の功の出番のようである。