今年の桜の開花は全国的に10日から約1週間早かった。
色々な理由があって、桜の開花時期も昭和のあのころとは随分早くなったものだ。単純に喜ぶべきかどうなのか。人それぞれなのだろう。
桜の開花が早まった分、まさしくこの季節の旬の味「タケノコ」も例年より随分早く出始めたようだ。
そんな貴重な旬の味を、山持ちの同級生が早速賞味させてくれた。それも、掘りたて茹でたてのホクホクタケノコである。
彼の家で茹でるのは、時間と言い火力と言いそれこそ半端じゃないやり方である。
竹藪のすぐ下に自分でこしらえた大きなかまどがある。それには、直径1mもある大きな平釜がすっぽり収まるように出来ている。
その平釜に約30kgの皮を剥いたタケノコを浮かべて炊き始める。間伐材で作った薪はふんだんにあるので、火勢を弱めることなくグラグラ煮え返るまま約2時間焚きっぱなし。火を落とすと同時に山から流れ出る冷水で冷やす。
特に今回の場合は「初物なので皮を剥かずに、頭と尻尾を落としてまる茹でした」と彼が言う「だからうまいんよ」と付け加える。それはそれは美味かった。カツオにしろサンマにしろ、出始めの一番をよしとする江戸っ子気質ではないが、出始めのタケノコを、旬の先取りのように頂くのは嬉しい。
さて昨年はコロナ休みにした、同級生による「藪の中のクラス会」。今年はどうしよう。やはり身長を期してお休みが賢明かも。
このような、人が喜んだり美味しがったりする話は、自慢話以上に人から嫌われるブログネタの最たるものである。
そんなことを知らないわけではないのだが、片道30分かけてわざわざ届けてくれた友への感謝ということでお許し頂きたい。初物は東を向いて笑いながら食す。これが我が家の家訓の一つでもある。
どっちでもいいような話に最後までお付き合い頂き、感謝。