「世の中、ちょっとやぶにらみ」

本音とたてまえ使い分け、視点をかえてにらんでみれば、違った世界が見えてくる・・・かな?    yattaro-

「故郷を取り戻す活動」

2016年03月31日 | 地域活動

   
        里山を覆うように咲く、見事なツツジ。               ふるさとの小川で石投げに興じる悠雅君

早くも弥生つごもり。今年もあっという間に3カ月を過ごした。
例年のこととはいえ、1月、2月、3月の逃げ足の速いこと。元々足に自信のない小生など、追いつく術を持たない。
特に今年の場合その感がより一層の気がしている。単に歳のせいばかりではないような。

明日から4月。桜の開花情報があちこちから聞こえてくる。
この時季は桜に限らず色んな花が開く。これぞまさしくわが世の春である。
それは、これまでの寒さや冷たさから解放された私たち人間の胸をも開かせてくれる思いがする。

故郷の小さな神社を祀る里山には、山一面を覆うほどの「山ツツジ」が咲き、山が赤紫色に包まれるスポットがある。
いい被写体を見つけたら、野良いぬの如く食らいつくカメラ愛好家が、密かに狙う一角でもある。
正確に言えば、かつてそれほどの見事な景色を持つ里山があった、というべきか。

その里山を中心に広がる集落は、かつて林業に慣れた多くの手があり、ひと声かければそんな小さな里山くらい2・3日で整備され除草されたものだ。ところが今や世帯数は半分以下、超高齢化の限界集落に近いほど寂びれてしまった。
里山に咲くツツジの競演も、雑草や蔦に覆われて見る影もなくなっていた。カメラを向ける人もほとんど見なくなった。

そこで、集落の支所に勤める女性が「故郷の山を守ろう」と立ち上がって、「里山保全グループ」を立ち上げた。
先ずは、当地出身者を洗い出し、「故郷の景色を取り戻そう」と呼びかけた。
整備する回数を増やすことで段々人手が集まり、数年ぶりにツツジの山が再現されたという。
こういった活動は、実効を上げるには意外に時間がかかる。それを、いろんな機会を通して呼びかけて実現した。

単にこの女性の情熱と手腕だけでは、実現は難しかったであろうが、故郷を離れた人に「故郷の現状」を訴え、「故郷を守ろう」という呼びかけが功を奏する原動力となったようだ。山も川も、故郷の大自然は必ずや人々の心を癒してくれる。
川では、孫君が平たい石を見つけては、サイドスローよろしく、水切り石投げに興じている。
この川も、川鵜の繁殖でハヤは全滅に近いほど食い尽くされたという。川鵜対策も必要となってくる。
『故郷を守る。』言うのはやさしいが実効は難しい。でも誰かがやらないと消滅してしまいそう。

コメント (4)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「今年も怒ったり笑ったり」 | トップ | 「雨の花見、決行」 »
最新の画像もっと見る

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
故郷を守る (Takeko)
2016-04-02 05:28:34
すごくいい案じゃねー。彼女にはそれ相当の苦労があったね。でもケンちゃんや他の人のおかげでこれまで達成できたんよ。ご苦労様。ただ頭がさがるだけ。地球の裏からも応援するけーね。
返信する
故郷を守りたい (ピヨピヨ)
2016-04-02 13:37:27
故郷を守りたかったと言う言葉が当てはまろうかと言う現在の心境です。
確かに、いくら思いがあっても自分の力ではどうにもならず、すでに手遅れ感が強く、それが今や「故郷が懐かしい」との思いより、ストレスさえ感じることがあります。
ご先祖様に申し訳なかったり、ご近所さんにご迷惑をおかけしたりと、心に重圧がかかっています。
勝手な物言いをしますが、将来息子たちが今の私の心境にならないことを願っています。
自分たちの手で、何とか始末をしておかないといけないのかな。
返信する
takeko さん (yattaro-)
2016-04-02 18:21:47
この頃では、地域の自然環境を守るのは行政ではなく、住民が主体となるケースが多くなりました。
定年退職したての若い人が多くいてくれればいいのですが、実際は高齢化した人たちが取り残されているような現状。
誰かが声を出して、多くの人の協力を得ないと、集落が消えてしまうような、厳しさに見舞われています。
返信する
ピヨピヨ さん (yattaro-)
2016-04-02 18:29:42
そうですね、故郷を捨てるつもりなど全くなくても、「日々の生活」という現実問題に照らすと、今の選択が決して間違ってはいません。
とはいっても、先祖代々の土地を荒れ放題にさせる心苦しさ。でも手を出そうにも、下手をするとまた別な負担がのしかかったり・・・。
なんとも言いようのない厳しい現実、お母さん存命のうちに道筋ができるといいですね。
返信する

コメントを投稿

地域活動」カテゴリの最新記事