今日は地元小学校2年生の授業の応援に駆り出された。
図工の学習の一つで、カッターナイフを使って洋紙に書かれた図案の線に沿って、物差しで押さえカッターで切れ目を入れ、立体図型を作り出すという学習である。
要するに、物差しで用紙を抑え、指を切らないようカッターの安全な使い方を監視するといもの。
幸いにも私は、紙とカーターナイフの切り方・使い方についてはプロフェッショナルである。
かつての職場は、大手製紙メーカーの技術課、いわゆる紙製品の品質をチェックする試験課が長かった。ひと巻きが7トンも8トンもあるジャンボ巻取りの一部を切り取って、厳しい製品スペックに合致しているか否かの判定をする、試験官と言う立場で、現場の生産担当者からは嫌われる存在であった。
検査をするためには、1日にどれほどの紙を断裁して坪量(適正な重さを保っているか)・平滑性(なめらかさ)・光沢(艶・照り)・カール(曲がる度合い)などありとあらゆる形に紙を切ることで飯を食って来た。そこには厚さ50mm以上のステンレスかアルミ製の専用カット板が置かれていた。
急ぐために物差しなど当ててカッターを使ったら始末書ものである。
今日はまあ、小学2年生の授業でもあり、カッターを使って紙を切る作業に慣れるという目的なので竹製の物差しで紙を切っても仕方ない。ただ怪我をさせないよう、カッターを使う姿勢には厳しく目を向け、少しの注意もした。
問題は、小さな子供に、なんでもかんでも既製品の出来上がり品を与えるのではなく、時には自分の手で作るプラモデルなど、手先を使う作業をさせておく方が間違いなく、子どもの将来のためになるのではないか。あまりにも稚拙で、たった30人の児童ではあっても、先生二人だけには任せられない授業となってしまう。一朝一夕にうまくはならないが、少しずつ少しずつ鍛えておくのが親の愛かもね。
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