畑に吹く風

 春の雪消えから、初雪が降るまで夫婦二人で自然豊かな山の畑へと通います。

「あけぼの」ラストラン

2014-03-16 15:20:32 | 山菜

 マックスの散歩時の一枚です。
ちょっとこじつけだけれども、この前の晩に長年親しまれた寝台急行列車「あけぼの」のラストランが有った。


 スベルべは乗った事は無かったけれども、こんな色のいわゆる「ブルートレーン」です。
青森上野間を結ぶ、この急行に乗った事は無いけれど、実は身体を張って運行を守っていた。


 ほら、こんなスタイルで新幹線が開通する前の関東と新潟を結ぶ大動脈を守っていたのです。
左は相棒だった、大先輩。二人でコンビを組んで冬季間ラッセルの乗務を専門にしていました。

 これは、前にも紹介した一枚で、就任したばかりの当時の「高木総裁」をお乗せしたときのもの。
何時になく、先輩が左腕に「作業責任者」の腕章なんてしていますから。


 雪が降り続けると、DD15型と言う複線用ラッセル車に夜間乗務し、昼はこのDD14型ロータリーに乗った。
DD15型が3~4回運転されると雪の壁が出来てしまい、線路の外には排雪出来なくなってしまうからです。

 ま、ここまでは普通の昔話。
この頃は県境の温泉で有名な町の保線区に勤務して、独身寮のいわば牢名主。
酒と、博打の結構無頼な青春を過ごしていた。

 そして、温泉街の一角の小路を入るとバー「あけぼの」が有った。
気さくなママが切りまわしていて、酒の席の座持ちの良いスベルべは結構気に入って頂く。

 そして、時々顔を見せてくれたのが一人娘の「○○○」ちゃん。
本の話や、音楽の話をしたけれども、趣味が同じで意気投合。
バーの娘だと言う事から、ことさら両親は厳しく、彼女の門限は九時だったなー。

 一緒にスキーに行ったりしたけれども、それは相棒との三人連れ。
なぜならば、相棒と彼女のスキーにお母さんは反対したけれども私が一緒だったら、と許されたのだ。
でも、相棒に遠慮して、彼女とは付き合えなかったのです。

 やがて、彼女は一人の男に見初められ、大雨の日に軒先で濡れて待っていた情にほだされ結婚へと進む。
結婚式には、友達と二人でお祝いを上げた。後で母上から渡された彼女からのお返しは銀のタイピンだった。

 そして、お返しを渡してくれたお母さんは「ねー、どうして○○○を誘ってくれなかったの」と一言呟いた。
答える言葉も無かった。いや、てれて下手な冗談を返したのかも知れない。

 その後、仕事で町を回っていた私はお腹の大きくなった彼女にぱったりと出会い、ぎこちない挨拶。
後日「あけぼの」に行くと、お母さん、ママに「一番見られたくない人に見られてしまった」
と、愚痴を言ったと聞いた。

 「あけぼの」と聞くと、思わずそんな苦い青春の思い出がよみがえるのです。
そして、銀のタイピンを見てもそんな色々な事が思い出されるのです。
もう、初老の域に入りつつあるスベルべの青春の一幕でした。
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マックス駅長の構内巡視

2014-03-16 04:11:04 | マックス

 最近のマックスの散歩は時間がかかる。何せ行きは良い良い何だけれども帰りはガクンと足取りが重くなる。
それで、真っ直ぐ家に向かったら良いのに、必ず駅に向かう。
マックスに行き先を任せておくと、跨線橋の階段を昇る。


 本当にマックスには老いがどんどんと迫ってきています。
かって、山野を駆け巡った健脚の面影も無く、階段の途中で一休み。


 よっこらしょ。ようやく昇り終えました。


 通路を眺めて、満足したのか帰ります。


 でも、自信が無いのか階段の上で立ち止まって下を見る。


 意を決したかのように駆け降りるが横にぶれて壁にぶつかったりする。


 無事に下り終えて一息入れています。
マックスにはまだまだ巡視しなくてはならない場所が有るようです。

               (続く)
コメント (8)
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